車中泊日記inニュージーランド

【北島一周】ロックダウンは終わらない【23日目】

 明日で終わるはずだったオークランドのロックダウン(レベル3)。
 ニュースを見たら、やっぱり今月末まで伸びることになっていた。
 そうか〜やっぱりか。
 私は今レベル2の地域にいるからなんとか生活できているけど、オークランドで生活している人たちのことがとても心配だ。
 自分の心配もちょっとある。
 四日で届くはずだったパスポート再発行のための書類は、十日経ってもまだ届いていない。追跡も出来ず、ちゃんと届くのかも分からない。
 福島県ほどの大きさであるノースランドに入って、もう二週間になる。
 見所はもう全て見終わってしまっていて、行きたかったけど飛ばしたところが数カ所点々とあるだけ。

 あと一週間、何しようかなあ……

 

 とはいえ今日は嬉しいイベントがあります、なんと今日はシャワーの日です! 
 何日とは言わないけど長らく入っていなかったシャワー。
 身体中べたべたで本当に気持ち悪くてしょうがない。
 ということでいつも駐車場としてお世話になっている観光案内所にあるコインシャワーを使わせてもらうことにしたのです。
 本当は昨日入りたかったんだけど、図書館にいすぎて営業時間外だったんだよね……

 と思ったらレベル2の影響で観光案内所が閉まっていた。じゃあどこでトークン(コインシャワー用のコインを買う)を手に入れるの⁉︎ と慌てて観光案内所にメール、返信が来るまで図書館へ行き(歩いて三十分)、隣接しているカフェでトークンを手に入れられることが分かって観光案内所まで戻って(歩いて三十分)、シャワーを浴びてまた図書館へ(歩いて三十分)、閉館時間になったらまた観光案内まで戻る(歩いて三十分)……

 普通の道路をいっぱい歩いた日になりました……

 何はともあれシャワーすっごくよかった!、!! 
 脱皮した気分、ツルツルピカピカの気分。
 なにより2ドルで無制限シャワー(一応10分まで)が浴びられるなんてすごい……!
 私が1ヶ月過ごしたタカカっていう町の観光案内所にあったコインシャワーなんて2ドルで2分だったよ…………

 絶対また入る、こんなに安くて簡単であったかいシャワー、幸せだ〜〜

 これなら本当にファンガレイに住めそう……
 毎日無料キャンプ場を巡り、散歩をし、図書館に入り浸り、時々シャワーを浴びたりカフェでマフィンを食べる生活……

 

 私は一体ノースランドで何をしているんだろう……

 あと一週間、何しようかなあ……

 

 ということでオークランド〜ノースランド一周の旅、 気づけば四週間目になっていました。
 (二週間で周る予定が……)

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 進めない気持ちにモヤモヤしてしまうことはあれど、こうやってまとめる時間ができていることを楽しみつつあと一週間乗り切るぞ〜

【北島一周】増える石【22日目】

 はっと起きて外を見る。晴れてる!
 昨日の夜は土砂降りだったのに。
 毎日天気予報が気になってしょうがない。
 今日は晴れるの? どこか散歩に行けるかな? って。

 晴れの嬉しい気持ちで早速朝の散歩へ。
 時刻はまだ8時。車旅をしていると、本当に毎日早起きできるから不思議だ。

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 ここは昨日歩いた道の反対側。
 六時間ほど歩くと、昨日いた場所に帰れるそうだ。
 山登りと散歩道、二つのルートがあった。
 連日しんどい登りをしているので、今日はそこそこなだらかな散歩道を行くことにする。

 戦争の拠点みたいな場所を通ったり、丘を登ったり、牛を眺めたり、泥で滑って転んでお尻が茶色になったりしながら進む。
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 海が見えるよ〜
 小さい小山? 丘みたいなところを進んで先端まで歩いてみた。

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 さっき登ったのがあの小山。
 ぐるっと回って帰り道、浜辺がありました。
 石の浜だ〜! かわいい石がいっぱい!
 だけどもう百個近く石を持ってるからね、こんなに可愛い石がいっぱいあったって拾わない。 f:id:noca_m:20200826081914j:image

 拾わない……
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 なんで石って勝手に増えるんだろうね……
 (手に持ってるリンゴはおやつ)

 2時間ほどの散歩を終えて、ファンガレイの町まで戻ります!
 図書館に行きたいんだ〜

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 5回目くらいのファンガレイ中央図書館。今日も大好き。
 今日は前にも行ったことがあるいい滝付き散歩道の駐車場で一泊。
 閉館ギリギリまで図書館にいたので、ご飯食べて寝ました。今日はこれでおしまい!

【北島一周】6時起床9時半就寝【21日目】

 目覚ましの音で目を覚ます。
 時刻は5時50分! 
 あたりは真っ暗で、星が見える。

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小さな星がかわいい


 今からあの大きな山だか岩だかに登る。朝日見れるかなあ。ワクワクしてきた。

 オレンジと水をリッックに詰めて出発。
 歩き出してすぐに聞こえた鳥の声は、キーウィの鳴き声によく似ていた。

 暗いけど、なんだかそんなに怖くない。
 時々聞き慣れない鳥の声(着信音にめちゃくちゃ似ている)に驚くことはあるけど。

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 しばらく登っていると、ファンガレーの夜景が見えた。

 思ったより大変な山登りに夜明け前から汗だく、息切れ、心臓ばくばくで大変。
 休憩したい気持ちと、でも止まったところで座れる場所もないので(雨上がりで全てびしゃびしゃ)一気に最後まで登り切ることにする。
 40分の急な山登り!

 あと一時間で日の出だから、あたりはどんどん明るくなっていく。
 はじめは必須だったヘッドライトも最後には必要なくなっていた。


 ついに頂上に到着、そして日の出だ!

 東側を周りはじめてからずっと見たかった日の出、そして山に隠れたり曇りだったりでまだ一度もみれていない日の出……!

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 日の出……
 日の出……??
 あれ? やっぱりまた曇り????

 今日もまた日の出チャレンジは失敗でした……

 

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これは町の方の景色

 でもきれい。
 あと、岩すごい。

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かっこいい岩

 岩登りは階段を使えばよくて楽ちんでした。

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 こういう看板、すごく好き。言葉を知らなくても理解できるところが最高。

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 例えばここに、ただ「5人まで」ってって書いてあったする。
 かろうじて5人ってところは読めたとしても、5人以下なのか5人以上なのかっていうのは言葉を知らないと分からない。
 言葉を使わず、かつ数字それらをみんなカバーしているこの看板は本当に秀逸だ……

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 帰り道はもう明るい。
 やっと自分が今まで歩いていた道を理解できるようになってきた。

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本当は雲じゃなくて水平線から登るやつが見たい…

 少しずつ雲から太陽が上がってきて、森に光が差していく。
 きれいだ〜

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 橋があったことも、整備された道があったことも知らなかった。
 夜から明け方、そして朝にかけて歩くのはとても気持ちがいい。同じ森なのに違う森のようで。音も景色も変わっていくから。

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 帰ってきました、楽しかった!
 1時間45分ほどの山登りでした。汗びっしょり! 風邪引きそう……

  車に戻ったらさらに街から離れて奥の方へ。
 今日のメイン散歩兼キャンプ場「オーシャンビーチ」です。
 ファンガレーは無料キャンプ場だらけで最高だな〜

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 午後から雨予報だったので、晴れているうちにと散歩へ。
 一番近いスポットまで45分、そして一番長いと5時間以上……⁉︎
 ハット(山小屋)があるから一泊してもいいし、朝から頑張って歩くこともできる……けど、ループトラックなわけじゃないから行ったら帰ってこないといけないんだよね……
 こういうロングトラックに最近挑戦していないから、どっかでやりたい気持ちもある。まあでも今日じゃない。

 地図には書いてなかったけど、地図アプリを見たら、どうやら道の途中には灯台もあるらしい。
 とりあえずそこに向けて出発することにした。

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 ブッシュウォークじゃなくて高い木の道だ! きれい〜久しぶり。
 とっても気持ちがいい。

 林を抜けると今度は平野。

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暑い

 しばらく牧場っぽい道をしばらく歩いていると見えてきた。

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端っこに建っているかわいい

 あれが灯台かあ……

 

 道ないけど。

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 どう見てもこれは道じゃないよ……
 だけどあの可愛い灯台のところに行きたい! となけなしの冒険心がうずくので、(かろうじて)獣道を通って進む。
 ゴーシュという超ぶっとい針の植物がぐさぐさ突き刺してくるのがしんどい。

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 なんとかたどり着いたのは、四角くて小さな灯台! 
 四角くて真っ白の灯台だ〜! 可愛い!

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あれがオーシャンビーチ(集落名)のオーシャンビーチ(浜辺名)

 見晴らしも良くて気持ちがいいので、ここで朝のストレッチをすることにした。
 風の音と海の音、そして虫や鳥の声がする。

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向こうのほうにかわいい岩もあった

 道無き道を頑張ってきた甲斐があったなあ。

 

 そのあとは地図に書いてあったビューポイントへ。

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 戦争の時の何からしいんだけど、英語がちょっとわかりません……

 ここまで誰にも会ってこなかったけど、ここで初めて一人の女の子に会った。
 この長いトラックを歩いているのかな? 
 わたしはこのポイントで引き返したけど、その子は進んでいった。がんばれ〜


 そして帰り道、ベンチで本を読んでいるおじいちゃんにも会った。
 相変わらず急に話しかけられると言葉が出てこない。
 カレンの家にいたときは出てたのに……
 上まで登ってきたの? と言われ、うん! と答えると、いい道だよね〜と言われた。
 かわいい灯台を見たよ、とかとても良かったよ、とか言えたらよかったのに、うん! としか言えなかった。
 次こそ……

 

 

 車に戻ってご飯を作る。昨日買っておいた野菜で出来たハンバーグです!

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チーズのかけら付き

 美味しそうでしょう〜

 ご飯を食べてから少し作業をしていると、予報通り一気に曇って雨が降りはじめた。
 今日はたいして移動もしていなければ図書館にも行っておらず、さらに雨なのでソーラーパネルも使えず。
 充電に余裕がないので、雨の音を聞きながらひたすら最近拾った石つつみ。

 またお腹が空いたので、まだ4時だけど夜ご飯も作って食べることにした。

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 今日の夜ご飯は野菜炒めのツナ混ぜです。おいしかった!

 

 夜は友達と電話をしてから早めに就寝。
 6時に起きて9時半に寝る、模範的な小学生のようだ……

 

【北島一周】久しぶりのファンガレイ【20日目】

 ぴっかぴかの朝が来た。
 一週間ぶりに迎えるファンガレイでの朝。

 

 絵を少しだけ描いたらすぐに図書館へ。
 駐車場代節約のために今日も三十分かけて歩くのです……

 今日は土曜日だから、図書館近くでサタデーマーケットもやっていた。
 クレジットカードしか持っていない私には縁のない場所……素通りしてしまった。現金を手に入れられるようになったら行きたいな。

 ロックダウンの影響で周りの図書館はみんな閉まってしまったけど、中央図書館は大丈夫!

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中央の吹き抜けがいい

 図書館が好きすぎて、二日に一回は図書館に行かないと落ち着かない。

 森が好き、山が好き、自然が好き。
 町や生活、一人で部屋に篭ることが好きなうえで、それらが大好き。
 図書館でこうやって日記を書いたりお仕事したりするのも好き。

 車のおうちでニュージーランドを旅してるっていうと、アクティブなんだね〜とかアウトドア派だね〜とか言われるけど、全然そんなことないんだよなあ……

 土曜日だから図書館は一時で閉まってしまった。四時間みっちり充電とWi-Fi使わせてもらいました。

 街には特に用がないので、スーパーで食材の買い物をしたらすぐに今日のキャンプ場へ。

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あんまりいい雰囲気じゃない

 ここは港の一角がキャンプOKになっているキャンプ場。
 だけどもういっぱいだった……
 いや空いていたんだけど、すごくすごーく狭くて。
 超でっかいキャンピングカーの間に滑り込むしかなくて。(彼らは宿泊場所に制限のないセルフコンテインカーなんだから陣取らないで欲しい……)
 それじゃあゆっくり出来ないよ! と思ったのでちょっとだけ休憩してから移動することに。

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ちょっとだけお絵かきしました

 次に行ってみたキャンプ場もいまいち。移動。

 ファンガレーはノースランドの中で唯一フリーダムキャンプ場がたくさんある地域。
 街が管理してくれているのです。選り取り見取りでありがたいな〜

 

 そして三つ目のキャンプ場へ。
 ここは大きな山の麓の駐車場で、三台だけキャンプOKのスペースが用意されていた。
 狭いけどまあいっか、もう寝るだけだし……とすでに止まっていたエスティマ(レア度1)の隣にお邪魔する。

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トイレとベンチがある駐車場兼キャンプ場

 それにしても大きい山だなあ。
 上の方の岩が特徴的すぎる。

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雲が多い空もきれいだな〜

 気になって少し歩くと展望台のような場所。雲が多めだけど、夕日がきれいだった。
 この先は山登りになっていて、行って帰って2時間かかるそう。
 もうだいぶ暗くなっているから明日行くことにしよう。
 あの山の向こうは東の海だから、多分朝日も見れるし!
 早起きして行っちゃおう、そうしよう〜〜

 ということで夜ご飯を食べて寝ました。
 今日の夕飯はさっきスーパーで買った、野菜で出来たハンバーグ。美味しかったな〜

 

  

【北島一周】大移動の日【19日目】

 雨が降って、止んで、綺麗な空が顔を出した。
 久しぶりに太陽の下でストレッチをしたら出発。

 今日はファンガレイに向けて、いろいろ見ながら移動の日です!

f:id:noca_m:20200822072353p:image結構大移動。

 まずは昨日スルーしてしまった滝、rainbow fallsへ。
 写真を見た感じ、私があまり好きじゃないタイプの明るい滝。

 だけどとってもいい場所だったんだ〜!
 一言で言うなら、「近所にあって欲しい理想の散歩道」。

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ブッシュウォーク

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明るい小道

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Rainbow fallsっていう名前の通り、虹だ〜!

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木で作られたかわいいトイレ小屋

 ブッシュウォーク、川沿いウォーク、滝、明るい道、そして可愛いトイレ。(今まで見た公共トイレの中でも上位に入るかわいい木のトイレ)

 何か心動かす特別なものを持っているわけではないんだけれど、毎日の中にすっと入ってくるいい散歩道。
 こんな散歩道があったら毎日通ってしまうよ〜

 私にとっての理想の散歩道です。

 

 

 次にたどり着いたのはパイヒア(Pihia)という街で、ちょっとしたリゾート地っぽい。
 フェリー乗り場があって、ベイ・オブ・アイランズ(この辺には島がいっぱいある)やイルカツアーに行くことができるそうですが…… 
 空気がそんなに好きじゃなくて、さっと素通りしてしまいました。
 本当はちょっと気になっていたハイキングコースがあったんだけど、駐車場もいっぱいだったので。(二台のみの……)

 パイヒアには図書館もあったんだけど、雨が降る前にもっと色んなところに行ってみたかったので進むことに。

 

 次のラッセルまではなんと一時間半に及ぶ砂利道でした……しんどかった〜
 まじか〜、パイヒアからフェリーが出てたのは、観光客だったらこんな道行きたくないからか……

 距離的には近いのに砂利道を数十キロだったので想像以上に大変でした。

 ラッセルも空気はちょっとパイヒアっぽくて、ゆったりしたお金持ちが多そうな感じ。

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 老後のおばあちゃんおじいちゃんが住んでそう。

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気持ちよさそう

 公共サマーベッドが置いてあるビーチなんて初めてみたよ⁉︎
 そんな住宅街を抜けると現れる小さな小山に登ってきました。 

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 少し登ったらあっという間に頂上。

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 かわいい木

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海とかわいい木のコンビ

 きれい。いいところ!

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あれがラッセルの街、住宅街側です

  行って帰って三十分くらいの短い散歩道でしたがかなりよかった〜


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 それからもうひとつの散歩道へ。
 ループトラックって書いてあるからワクワクして歩き出したのに、
 あっという間に道路……何故……ループの意味がよくわからなかったけど、道路を挟んで別の散歩道。

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 この森を抜けると小さなビーチがあって、いい石をいくつか拾いました。

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石はいつでもかわいい

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港に関係する何か

 これは何のためにあるんだろう? きれいで風の音がする。
 フラッグスタッフって日本語でなんだ……? 

 

 この小高い丘から町まで歩いて二十分。
 思ったより散歩道も短くて物足りない、せっかくなので歩いて町に行くことにした。

 

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これは確かレストランかカフェ

 歩いているうちに気づいたけど、ラッセルは歴史のある街っぽい。
 気になって調べたらヨーロッパ系移民が最初に入植したのがこの街で、昔はこの辺りにニュージーランド初の首都があったんだって。確かに歴史的建造物がいくつもあったな……

 一番古いローマカトリック教の建物ポンペリエ・ハウスにニュージーランド最古の教会……

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一番古い教会なんだって

 捕鯨船や貿易船がたくさんいた世紀当時は、荒々しい船乗りたちが闊歩する「太平洋の地獄」として知られてたそうだけど、今ではゆったりしたかわいい小さな街。
 ロックダウンのうえに冬だからお店もそんなにやっていなくて、静かだったなあ。パイヒアと同じようにここからみベイ・オブ・アイランズに行けるらしい。

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町の写真ってなんか緊張してしまう、適当に撮りました

 街を見て回ったのはめちゃくちゃ久しぶり。
 普段は森から森へ、海から海へ移動しているだけだから……
 久しぶりすぎてドキドキしちゃって写真もあんまり撮れなかった。
 アイスでも食べたかったんだけど(暑かった)、お店がやってなくて結局スーパーでアップルパイとマンゴーサイダーを買って車で食べた。

 もうひとつ行きたいところは考え抜いた結果やめることに。
 詰め込みすぎると後でしんどくなるからね……
 フリーWi-Fiを見つけて一時間ほど作業、それからいよいよファンガレーに向けて出発!

 

 約二時間のドライブを経てたどり着きました……一週間ぶりのファンガレイ観光案内所。
 妹と電話を始めたらあっという間に三時間経っていた。
 電話しながら、最近拾った石をいくつか包みました。

 めちゃくちゃいい日だったかというと普通の日。
 だけどいっぱい頑張って運転したから頑張った日。

 夜はなんだか絵を描く気にもなれず寝てしまった。明日は朝から図書館に行くんだ〜

【北島一周】石拾い【18日目】

 今日は晴れって言ってたのに、雨じゃん! 土砂降りじゃん!
 ついに朝日が観れると思っていたのに……残念。

 

 シャワーを浴びて出発。
 散歩道の入り口で朝ごはんを食べながら(今日の朝ごはんはパンにチーズ)、雨が上がるのを待つこと一時間……

 やっと晴れたので散歩に行けます!

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 結構登り。
 低木の間を歩いて、広い丘を歩いて、

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 カエルを見つけて、砂浜沿いを歩いて、階段を登って、道の終わりに到着。

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頂上はいつもかわいい

 ただ歩いていたようで、結構登っていました。
 完璧な晴れではなかったけど、きれい。

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 帰り道、さっきは素通りした浜辺へなんとなく降りてみた。

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 最近見ていた砂とは違うタイプの浜辺だ!
 落ちているのは貝じゃなくて石だ!!

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 天然の石屋さんだ。
 いい場所見つけたな〜うれしい。かわいい。

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かわい〜

 澄んでいる冷たい海水につけると、マットになって超かわいい。

 拾ったり濡らしたり洗ったり、石とめちゃくちゃ遊んでしまいました。
 (今日一番楽しかった)

 もう一つの行きたかったところには、行くか迷った挙句にやめた。
 結構戻らなくちゃいけなかったのと、雨上がりは石がツルツル滑りそうだったから……
 またノースランドに来れたら、そのときに絶対行こう。

 

 今日は頑張らない日なので、さっさと図書館へ。
 とっても小さな図書館だけど、こじんまりといいソファや机があって最高。

 

 そして一日ぶりに戻ってきたカウリパークのキャンプ場!

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焚き火台があるキャンプ場です



 この間は雨だったけど、今日はちょっと晴れていたから火を起こしてみた。
 連日の雨のせいでみんな湿っていて予想通りすごく大変でした……

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火起こしのコツは、はじめに小さい枝をたくさん入手することです

 それでもなんとか火を起こして、今日は昨日炊いたお米でチャーハンです。

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 これがめちゃくちゃ美味しかった〜〜!! 
 ご飯に卵を混ぜて塩をかけただけなんだけど、火力が凄かったせいかパラパラで。

 残り火で焼き芋もしました。

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一人で焼き芋って結構寂しいです

 久しぶりに煙にまみれて身体が煙のいいにおい、そしてパチパチ燃える火と枝の音。
 はじめてニュージーランドに来たときは毎日こんな生活していたんだったなあ……懐かしいにおい。

 夜になるとここは相変わらず真っ暗。
 真っ暗の森の中、怖くてしょうがない気持ちを抱えながらなんとかトイレに行ったり歯を磨いたりして寝る支度を整え……

 今日こそキウイを探しに行くか⁉︎ と一瞬思ったものの、やっぱり一人で夜の森は怖かったのでやめました。

 今頃キウイは森の中を歩き回っているんだろうな〜……

【北島一周】雨のち曇り、そして晴れ【17日目】

 朝、雨と車の音で目が覚めた。ふと向こうのほうに車が通ったのが見える。
 まだ7時なのに早いなあ。散歩かな? と、しばらくカーテンの隙間から眺めていると、車の音はどんどん近くなり、その車は私の車の目の前をすっと横切って行った。

 DOCだーーー!
 こんな朝から見回りだーー!

 ここは環境省(DOC)のキャンプ場。受付の人はいないセルフキャンプ場だから、こっそりお金を払わずに泊まるキャンパーがたっっくさんいる。だから時々DOCレンジャーが早朝に見回りにくるのは当たり前なんだけど……
 見回りのないキャンプ場ばかりで過ごしていると、当たり前なのに見回りが来ることに驚いてしまうよね……

 私は昨日のうちにオンラインで支払っておいたから大丈夫。
 でも、もしまだ払っていなかったら、朝から起こされて払わされたりしたのかな。

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朝になってから気づいた、東屋つきだ!

 目が覚めてしまったので絵を描く。
 しばらくしてから昨日の残りのソーセージを焼き、残りのブロッコリーと一緒に朝ごはん。朝からお腹が空いたのは久しぶりだ。

 それから昨日の夜怖くて挑戦できなかった、キャンプ場のすぐ隣にあるブッシュウォークへ。

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 あ〜きれい。

 超いい。

 雨はまだ降っているけど気にならない。
 むしろ雨のおかげで葉っぱはつやつや。雨音はきれい。

 やっぱり雨の日はブッシュウォークが最高だな。
 そしてこの森のどこかにキウイがいるのか〜

 

  一時間の散歩を終えた頃には雨も止んで曇りになっていた。
 身支度を整え、もう少し先にある別の散歩道へ。

 ここはカウリの木がすごかった!

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下から見上げるとすごい

 15分ほどの短い散歩道なのだけれど、下から見上げることができるカウリの木が壮大で、きれいで、かっこよくて。

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 連日雨だったせいか、植物が水に浸かっているのもよかったな。

 朝からいい散歩を二つもしてしまい、いい気持ちのまま図書館へ。
 今日は机じゃなくてソファにしてみたら、不思議と絵を描く気になってきた。やっぱり絵を描くならソファだな。

 

 図書館で絵を描いていたら急に外が明るくなり、ふとみると青空!
 これは図書館にいる場合じゃないぞ〜、と、気になっていた岩に行ってみました。

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映画のロケーション地みたい

 すごい気持ちの良い場所!

 大変そうに見えるけど、登って帰って三十分ほど。

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 鎖を使った岩登りもあったけど一瞬で、あとは大体ちゃんと道があるので楽ちん。

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頂上のかわいい

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船が見える

 景色はきれいだし、風は気持ちいいし、とってもよかった!

 

 

 そして一日ぶりに10ドルキャンプ場へ!
 受付のおばちゃんは私のことを覚えていてくれた。
 結構早めに着いたので(四時半くらい)、せっかくならとキッチンを借りて料理。
 そして久しぶりにご飯を炊きました! おかずは昨日と一緒、卵とブロッコリーとソーセージ。
 水を適当に入れすぎたせいか感動するほどの美味しさではなかったけれど、そこそこいい夕飯でした。

【北島一周】雨の日の過ごし方【16日目】

 朝起きて、もらったコインを使って早速シャワーを浴びる。
 使い方がよく分からなくて、最初の1分ほどは冷水を浴びてしまったんだけど、あとの3分はちゃんと温水が出た。

 はじめの2分で身体中濡らしながらお湯洗いをして、次のコインを入れるまでの空白の時間に今度は石鹸を使って泡立て洗い。
 気が済むまで洗ったら、最後にもう一回コインを入れて、全身を洗い流しつつあったまる。

 これが4分間でシャワーを浴びるコツです。

 このキャンプ場の周りには行きたかった場所が3つもあるのだけれど、今日はあいにくの曇り。
 しかも雨の後の曇りで、午後の予報も雨。行きたかったところは海沿いな上に岩を歩くというものなので、滑って危険だろうから止めることにした。

 ということで、雨の日は図書館です!

 一日いました。いいところでした。

goo.gl

 閉館時間になったので、近くのスーパーで買い物をして今日のキャンプ場へ。
 トイレと水場とコールドシャワー付き、という最果てキャンプ場と全く同じ設備でありながら、マイナーな場所だからかたったの8ドル。
 最高です。

 雨の日の楽しみは、美味しいご飯を作ること。

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一番好きなスーパーはカウントダウンです

 ということでいろいろ買ってきました。
 高かったけど、雨の日だから買っちゃったんだ〜大豆で出来たソーセージ。

 そしてそれを料理にしました!

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面倒くさがりやなのでフライパンから直接食べます

 茹でただけのブロッコリーとつぶれた目玉焼き、そしてメインのソーセージです!
 めちゃくちゃおいしかったです。

 

 実はこのキャンプ場、キウイが生息している場所なんです。
 だから運が良ければキウイに会えるんだって。

 だけどキウイは夜行性。つまり夜の森を歩かなければいけない。
 (しかも会えることは滅多にない)

 でもね、誰もいなくて真っ暗な雨の森なの。
 怖がりの私にはちょっと無理…………!、!

 

 ということで、いつも通りクイズノックの動画見て絵を描いて寝ました。
 明日の朝早く散歩すればキウイに会えたりしたらいいのにな〜

 

【北島一周】遠くの人と話す【15日目】

 日の出が見たい!! と思って寝たからか、ちゃんと六時半に目が覚めた。

 今日からは東側の海岸だから、日の出が見えるのです。
 見えるはず、なんだけど……

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向こうのほうに太陽があることだけは分かる

 ちょっと曇ってるね……
 なんか車も濡れてるし。昨日の夜、雨降ったんだね……

 どうする? 諦めてもう一回寝ちゃう?
 と迷いながら車の周りをうろうろしていると、少し先に散歩道があることに気がついた。

 せっかく起きたし、散歩しちゃおう!

 行って帰って1時間半のちょうどいい道。
 もしかしたら日の出も見えるかも。

 ということで散歩に出かけました。

 ゲートを潜り抜けるとまず現れたのは、

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見えにくいけど三頭いる

 馬。

 何もそんな、RPGの敵キャラクターみたいに立ち塞がらなくても……

 道を塞がれてしまって、私もあちらも動けない。
 えっと、馬ってどうするんだっけ。

 傘をバタバタやって叫んだ方がいいのはイノシシで、目を逸らした方がいいのは猫で、目を逸らさずゆっくり後ずさった方がいいのがクマで、話しかけた方がいいのは……えーっとそれもクマだっけ。

 馬は!!??

 馬ってどうしたらいいの??

 怖い、あの蹄で蹴られたら死んじゃう。
 あの口で髪の毛を食べられたら死んじゃう。

 どうしよう、でも進みたいし、どうしよう〜〜〜

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きれいだね〜でも怖いよ〜

 迷った末、ゆっくりそろ〜り間をすり抜けました。
 本当に怖かった。こっちに向かってきたらどうしようって。

 馬を通り抜けて、低木の間を歩く。
 あ、日の出だ。

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もうだいぶ昇ってる

 きれい。

 だけど風が強くてなんだか元気がなくなってきた。
 髪も服もバッサバッサで、立っているのがやっと。

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左も右も崖

 落ちたら死ぬ。怖い。
 何この散歩道、怖いがいっぱい。

 それでもなんとか頑張って、先っぽまでたどり着いた。

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風が強いから波もすごい……

 きれい。
 きれいだけど風に負けそう。

 いや、変に意地張ってないでさっさと降参しよう。

 

 ということで帰ってきちゃいました。
 結局1時間くらいしか歩かなかった〜!

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 途中パラっと雨が降って、さらっと虹も現れた。

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きれい

 ちなみにこれは車を停めていたところからの景色です。
 本当に海のすぐ近くだったんだ〜そして誰もいない。

 見えないくらい遠くの方に二台車が停まっていただけで、めちゃくちゃ広いキャンプ場をほとんど独り占めでした。

 散歩の後はお金を払いにオフィスへ。
 いや絶対払わないでスルーしても大丈夫そうだったんだけど、良心の呵責が……

 環境省(DOC)のキャンプサイトでは、こういう紙に必要事項を記入してお金と一緒にポストに入れるセルフ式であることがほとんど。
 だけど私はお釣りが欲しかったので、オフィスへ。
 大抵のDOCキャンプサイト無人なので、オフィスがあるのはとっても珍しいと思う。
 声をかけると管理人のおっちゃんがいて、コイン持ってる? と聞いたらちゃんとお釣りをくれた。

 (ここだけの話ですが、正直DOCサイトはお金払わなくても大丈夫っぽいです。見回りに来たときに払えばいいし、小銭がない時は見回りが来たときに両替してもらえばいい)

 おっちゃんの英語は訛りがすごくてあんまり分からなかった。
 今日はめっちゃいい日だよ、なんてったって晴れているからね! とか、なんか私に対してgoodだとかなんだとか言っていた気がする。
 お金をしっかり払うなんて偉い子だね! とでも言われたのかな。そういうことにしておこう。

 

 四十分ほど車を走らせてカイタイアへ戻る。
 図書館で作業をして、初のzoom打ち合わせ!

 図書館中を歩き回ってスピードチェックをしたんだけど、やっぱり通信状況がよくなくて二度も接続が切れてしまった。本当に申し訳なかった……

 ニュージーランドで安定した電波を得るにはどうしたらいいんだろう?

 最終的にWiFiを諦めて、スマホのデータ通信に切り替えたんだけど、こんなことを続けていたらお金がかかりすぎてしょうがない。

 図書館のパソコンにzoomを入れるわけにもいかないし、ネットカフェがあるわけでもないし、ほとんどのフリーWi-Fiは使い物にならないし、かと言ってホテルのWiFiがいいかというとそうでもないし。

 普段打ち合わせはメールや電話で行うから今まで考えてこなかったけど、車旅と複数人でのzoom打ち合わせは相性が悪いことがよくわかった。

 

 接続がうまくいかなかったことでで申し訳ない気持ちでいっぱいになり、打ち合わせが終わった瞬間甘いものを大量に買ってしまった。

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 チョコレートと、ココアと、チョコレートプリン。
 頭が悪いので……

 甘いものを食べると心が落ち着く。
 電波はダメダメだったけど、直接作り手側のお話が聞けたことは本当によかった。

 自分が何をしたらいいのかもよくわかった。だから私はただいい絵を描くだけだ〜!

 甘いものを食べたら落ち込むのはおしまい。

 進むことにする。

 まずはオークランドで知り合ったイラストレーター 仲間yurieさんオススメのお店へ。
 お勧めされたのはスモークフィッシュ(サーモンだったかな?)だったんだけど、店内を見渡しても何も見当たらない。貝のスモークだけがいっぱいあるけど、魚じゃない……
 いつもだったら諦めちゃうんだけど、どこからか勇気が湧いたので店員さんに聞いてみた。

 「友だちが私にここのことをお勧めしてくれました。彼女は言いました、スモークの何かがおいしい。それってこのスモークマッスル(貝)のことかな?」
 そういうと店員さんはあ〜っと言って、それは売り切れちゃったんだよ〜と言った。ような気がした。もしくは今日は入荷していない、のどちらか。いろいろ説明してくれたんだけど、ちょっと早くてよく分からなかったです!!
 とにかくないっていうことが分かった。 

 そうなんだ、それは悲しいです……と言いたかったけど、英語が出てこなかった。
 ショックですって日本語だったらいえるけど、英語で言うショックはもっと強そうな意味だし……
 なんて言ったらよかったんだろう。

 (分からないので、あぁ〜〜↓↓見たいな声で悲しさを表現しました。)

 

「どうする? 他のにする?」
 太っちょのおばさんがニコニコ聞いてきた。

「う〜〜〜ん、今私考えています。そうだなあ、あなたのお勧めはどれですか?」
 そうやってオススメを聞いたら、「え〜〜〜」と少し悩みながら色々言ってくれた。

 っていうか全部説明された。

 全部おすすめじゃん! そりゃそうだよね!
 ということで、一番基本的だと思われるフィッシュバーガーにしました。

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 はあ〜おいしい。魚がサクサクふわふわ。

 肉は絶対食べないが魚は時々食べる系ほぼペスコベジタリアンなので、フィッシュバーガーは食べれるのです。

 生き物は時々食べるくらいでちょうどいい。

 このフィッシュバーガーは14ドル。
 相変わらず外食はちょっと高い。

 この辺には歩けるところがたくさんある。

 もうすでに夕方だから、その中でも一番気になっていたところに行ってみよう、と車を走らせる。
 が、到着してびっくり。行って帰って1時間半だと思っていたら片道1時間半だった……
 これは調査不足! 今から往復三時間だと、帰ってきたら七時をすぎてしまう。そうすると真っ暗だから、歩くのも危ないしそこからキャンプ場へ行くのも大変だ。

 ということでさっさと諦めました。
 本当に気になるので、もしかしたら明日再挑戦するかもしれない。
 四十分戻ることになるけど……あと明日は天気が悪いみたいだから迷うけど……

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 今日のキャンプ場はここ。
 いいところがうまく見つけられず、直前に決めたキャンプ場です。

 ところがね、このキャンプ場がとってもよかったんだ〜!
 一晩10ドルで(700円)なんとあったかいシャワー付きなんです。
 10ドルで無料温水シャワー付きははじめてだ〜!

 (この間の一晩停めるだけで34ドルな上にシャワーも有料だったからね……) 

 2分×2分の4分間だけど、充分すぎる。
 水を飲むときには絶対沸かさなきゃいけないことに文句を言っている人がいたけど、私はそこも気にならないから、ただただ最高のキャンプ場!
 だからか結構人もいた。

 っていうかこれはみんな旅人じゃなくて、キャンプ場に車を置いて、車に住んでいる人達だろうなあ。

 それでね、もう一つ最高なのはね、目の前が海っていうことなんです!

 昨日も目の前が海だったけど、今日はもう目の前が砂浜。
 走れば5秒で海に飛び込めそう。

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 散歩人や釣り人もちらほら。いい場所だ〜

 

 夕方に食べたフィッシュバーガーが大きかったからお腹もすかず、夜ご飯はお茶を飲んだだけ。

 それから百花ちゃんと少しだけ電話をした。お互いの最近のこと。彼女と電話すると、いつもなんだけど、どことなく励ましあいの電話になる。
 海の向こうに、頑張っている人がいる。頑張るために頑張っている人がいる。

 それは私の原動力の一つであり、励みなのだ。
 だから嬉しい。そういう友だちがいて嬉しい。
 頑張っている時も頑張れていない時も、どんな時もそばで応援したくなる友だち、そして応援してくれる友だちがいること。

 

 それにしても、本当にいい時代に海外にきたな〜
 国際電話なんかじゃなく、ネット通話だからお金がもそんなにかからないなんて。
 これがもし10年前だったら、こんな風に気軽に日本にいる友達と話すこともできなかったんだなあ……もちろん昼間のzoomミーティングも。

 

 海風が強くて車がさっきから何度も揺れている。
 テントだったらちょっと怖くて寝れなかっただろうなあ。
 だけど私には安心して眠れる車がある。
 グラ子、毎日ありがとうね〜

 

【北島一周】裸のおじさん【14日目】

 毎日晴れていてとても嬉しい。
 朝起きて、昨日描いていた漫画の続きを描く。一晩寝かせてもいい感じの漫画だ。
 今日終わらせちゃいたいな〜 

 昨日からちょこちょこと撮っていた動画も完成させました。

 今日は元気だったので、海辺まで歩いてストレッチをした。

 それから真冬のコールドシャワーも浴びたんだった。
 信じられないほど冷たいので、髪の毛を洗うだけに留めておこうかと思ったけど、気づいたら全身洗ってました……
 本当に修行のような時間だったけど、気持ちがよかった。

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 冷たい体を太陽で乾かして、のんびり歩く。

 車に戻ると、珍しく見回りことレンジャーがいた。
「昨日ここに泊まったのか? お金は払ったか? 夜また確認しに来るからそれまでに払っとけよな! あばよ!」

 それだけ伝えて去っていく。
 小銭を持っていないから崩したかったのに! いきなり現れたおっちゃんにびっくりして忘れちゃった。

 こんな最果てにもちゃんと見回りに来るんだなあ。
 おっちゃんは一つ一つの車に声をかけて回っていた。

 とはいえ時刻はもう十一時。
 あと三十分遅かったら私はいなかっただろうし、おっちゃんがくる前に出て行った人もいる。
 いつものことだけど、絶対皆払ってなかったと思う……

 私はこの場所が大好きだからちゃんと払うよ。
 この最高の場所を保ってくれていてありがとう、こんな最果ての場所を管理していてくれてありがとう、っていう気持ちを込めて。

 身支度を整えて、最高のキャンプ場にお別れをして、車に乗る。
 お金を払う場所はちょうど入り口。お金を払ってそのまま出発だ〜! 

 晴れてるし風も気持ちいいし最高。
 いい気持ちで、お金の回収箱の前まで車を走らせる。

 

 すると、
 そこには、
 全裸のおじさんがいた…… 

 きゃ〜っと顔を赤くしたのはおじさんのほう。

 慌てて「sorry!」と言って顔を背けるも、いやだってわたしお金払いにきたんだし、としょうがないので車を降りる。

 また全裸おじさんと目が合う。

 おじさんは隠れるわけでもなく、隠すわけでもなく、堂々とこちらを見ていた。
 面白過ぎて爆笑してしまった。何故かおじさんも爆笑していた。

 いやいや、笑ってないでせめて前隠して〜〜!

 気にしないで! と声をかけて、急いで紙に必要事項を記入してお金を払う。
 するとおじさんが、タオルで前を隠しながらやってきた。

「ごめんね〜まさか人がいるとは。君キウイ?」
「私もびっくりしたよ……私は日本人です」

 キウイ、っていうのはニュージーランド人ってこと。
 この見た目でこの発音で……? そんなこと生まれてはじめて聞かれたよ……と思ったけど、そりゃそうか。
 ロックダウンの今、こんなところに旅行者がいるのがおかしいのだ。

 特に私のいるノースランドは、オークランドを通らないと入れない場所にあるため完全に孤立している状態。
 確かにノースランドに住んでいる人たちには会うけど、外から来た人には一度も会っていない。

 ロックダウンなのにどうやって来たの? とか、今日はどこへ行くの? とか少しだけお話をした。
 キウイ鈍りが難しすぎて、うまく話ができなかったのが心残り。

「旅を楽しんで、気をつけてね!」

 最後にそう言って元全裸おじさんは去っていった。
 ニュージーランドで全裸の人を見るのは初めてじゃないけど、(海にも川にも全裸の人はいる)あんなに真っ正面から見たのは初めてだったなあ……
 肌も髪も真っ白なおじさんで、しかも丁度太陽にあたって、なんか全身が輝いているようだった。

 いやもう本当、あまりにも全身が輝いていて、おかしくて、めっちゃくちゃ面白かった……

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昨日の夜もそうだったけど、めっちゃ滑る

 砂利道を走ること数十分、メインロードに帰って来た。
 ここからまた数十分で今日の一つ目の目的地だ。

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相変わらずの白い砂浜(飽きてきた)

 海〜

 そろそろ海も飽きて来たけど、作業場としては最高。
 海岸が見える場所に車を止めて、ゆっくり絵を描くのが大好きなんです。

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後部座席は全部ベッドなので、ソファみたいな感じ

 波の音、ちょうどいい潮風、あったかい太陽。
 大好き!

 風は苦手だけど、風の音は好き。
 安心できる場所にいながら風を感じるのは好き。

 いい場所だなあ。

 

  さて今日はどこに泊まろうかな。

 明日は初めてのオンライン打ち合わせがあるからカイタイアから離れたくない。
 まともなWiFiは図書館にしかないから、図書館のそばにいるのが一番安全なのだ。

 とはいえこの辺にいいキャンプ場はないので、40Kmほど離れたキャンプサイトへ行くことにした。
 昨日と同じような場所で、広くてトイレとコールドシャワーがあるだけのキャンプ場。

 これで15ドルは正直高すぎるけど、環境省(DOC)の管理キャンプ場だからしょうがない。 

 

 それに、こういうキャンプ場は人が少ないうえに治安がいいのだ。

 まず、お金があまりない人や悪さがしたいだけの人はフリーダムキャンプ場へ行く。
 そしてお金がある人やちゃんとした場所がいい人たちは高規格キャンプ場へいく。

 つまり、トイレと冷水シャワーだけで一晩1000円もかかるようなキャンプ場には誰もこない!
 だから広々使えて、安全で、私は結構好きなのだ。

 

 真っ暗の景色の中、
 ただ、波の音がする。
 風の音もする。強くて優しい海の風。
 外に出れば、昨日よりは少ないけれどそれでも満天の星。

 

 いい所だなあ〜〜今日も。

【北島一周】海と星のキャンプ場【13日目】

 最北端の地に、朝が来た。

 山に隠れて朝日は見えない。ゆっくり周りが明るくなってくることだけがはっきり分かる。

 

 しばらく車にいたのだけれど、近くの家族がうるさかったので移動することにした。
 近く……といっても20m以上離れていそうなんですけどね、でも、もうガンガンに音楽を鳴らしているから。
 低音がすごく気持ちいいのでいいスピーカーなのは間違いないんだけど、ちょっと朝からヒップホップの気分にはどうもなれないです……

 

 今日はぴっかり晴れたいいお天気。
 充電しなくちゃ、洗濯もしなくちゃ! 

 海はどこだろう。歩けるはずだから後で歩こう。
 ……と思ってはいるのに、なんだか動く気にならない。 

 そりゃそうだ、生理2日目だもの。お腹が痛い。
 身体が気持ちに追いつくまでは車でのんびりすることにして、でも洗濯だけは終わらせた。

 

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 風が強いからすぐ乾きそう。

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 外を見れば、椅子を出して日光浴をしている人たち。
 向こうのビーチには、遊びに来た人や釣り人もちらほら。

 だけど私は車の後ろでお湯を沸かしつつ、引きこもってお絵かき!
 最高〜インドア最高〜!

 

 自分の車の周りからほとんど動かず、あっという間にお昼が過ぎた。
 海のことが気になってしょうがなくなり、やっと車を出る。

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川下りをしている家族がいた〜

 海がすぐ近くにあるはずなんだけど、海の香りも気配も全くないんだよなあ。

 そう思いながら道なき道を進むと(ちょっと迷った)、川が出てきた。
 そしてそれを辿ると、

 

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一面真っ白、真っ青!!

 いきなり海!
 うわあ、綺麗。

 白い砂浜じゃん。またNZの沖縄を見つけてしまった……

 

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 透明でありながらも深い青色。
 こんなに広い砂浜にいるのは私と、遠くの方で寝転がってるおっちゃんだけ。
 おっちゃんかな、と思ったけど、遠過ぎてよくわかってない。女の人かもしれない。

 真っ白な砂も、場所によってはこんなに色とりどりのきれい。

 

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細かい貝殻のかけらでいっぱい

 綺麗だ。本当にきれいだ。
 明日の朝はここに来てちゃんとストレッチしよう。
 今日の夕方もここに来て夕陽を眺めよう。

 

 車に戻って、車の掃除をした。
 もしかして、もしかしちゃったらパスポート落ちてたりしちゃわないかな〜という淡い期待と共に……
 もちろん車がぴかぴかになっただけでした。布団も干して、料理をして、また車に引きこもって。

 それから昨日ダウンロードした映画の中から「プロメア」を観た。
 ストーリーやキャラクターには惹かれなかったけど、アニメーションには感動しまくりだった。
 色彩とカメラワークと、物の表し方が凄かった……熱血やメカが好きな人は大好きなんだろうなあ、こういうの。

 

 そして、夕方。

 

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本当に宝石が光っているみたいなんだよな〜

 

 は〜綺麗。
 本当に綺麗。

 波と風の音しかしない。

 最果ての地の、ぽっかりしたこの感じが大好きだ。
 全てが広くて、どこまでも続いていて、明るい。

 本当に明るい綺麗な場所だった。

 

 夕飯は昼間作っておいたホットケーキを再調理してピザ風にしてみた。
 ケチャップを持っていなかったから、チーズをたくさんのせたという意味でのピザ風。

 それからまた車に引きこもって、眠くなったら寝る。
 アウトドアなのにインドア、そういう生活が大好きなんです……

 

 寝る前にトイレに行こう、と車を出た。
 そしてふと空を見上げて、身体が止まってしまった。

 あまりの星の美しさに。

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 えーっいいんですか、最果ての地、こんなに最高でいいんですか!!??
 という気持ちでいっぱいになって、嬉しくてしょうがない。 

 なけなしの知識で星空を撮ってみたの、結構いい感じでしょう。

 この瞬間だけでもいいから写真の専門家の友だちと変わりたい……
 っていうか元気かな……連絡してついでに星空写真の撮り方聞こうかな……あっ電波ないんだった………
 と、頭に中をぐるぐるしながらも、もう、本当に星空が綺麗で綺麗で。

 

 ニュージーランドはどこに行っても星空が綺麗。(今のところオークランド以外)
 今までも何度もこういう星空を見てきた。

 だけど、この静けさと波の音、一人ぼっちのこの気持ち。
 そししてこの場所のぽっかりとした空気と相まって、今までで一番の星空のように思えた。

 

 最高だ、最果ての場所。

 

【北島一周】ケープレインガ、最果ての場所【12日目】

 6時半に起きた。
 一晩34ドルという信じられない値段にまだモヤモヤしている。
 こうなったら電力だけでも頂かないと気が済まない。 

 朝から充電祭りだ〜!

 ちなみに一応無料でWi-Fiがあったんだけど、速度が信じられないくらい遅い。
 車の中までは届かないからコインランドリーの洗濯機(4ドル、高すぎ)の裏で一晩ダウンロードしていた映画たち。
 さすがに一晩あれば大丈夫だった。よかった〜〜

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ホットケーキ、サツマイモ煮、茹で人参、炒めシルバービーツ

 充電しながら料理もした。
 もやもやは全部切って炒めてしまおう。
 そしてさっさとこのキャンプ場からおさらばしよう!

 

 近くに歩ける湖もあったんだけど、僅かに残ったモヤモヤが私の邪魔をする。

 キャンプ場の隣にあった90マイルビーチにだけ行ってみた。

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白くて広いきれいな砂浜!

 この砂浜は、ここから最果ての地までずーっと続いているそうだ。
 90マイルビーチはここら辺では有名なちょっとした観光スポット。 
 ちゃんとした装備で時間をかけて歩く人もいれば、四駆で爆走することもできる。ずうっと先には灯台もあるそうだ。

 そしてね、実はこの砂浜、地図的には普通の道路なんです……!

 だから100kmで走ってもいいの。バイクでもいいの。
 大型バスで爆走するツアーもあるらしいけれど、もちろん自分の車で走ることも可能。危険だから四駆で走ってね、とは書いてあるけど、一応普通車でも走れるらしい。

 (だけど砂浜に埋まっている車の写真がのっている看板があったりして、それを見るとドキドキしてしまう……)

 私はビーチ爆走にあまり興味がないので眺めて写真を撮っただけ。
 5分くらいしかいなかったけど、その間にも何台か車が砂浜を走っていました。


 ストレッチをする気分にもならず、とにかく図書館へ!

 ニュージーランドで一番北にあるカイタイア図書館。
 そこそこ大きな町ということだけあって、図書館も大きい。
 博物館やコミュニティセンター、カフェも一緒にあった。

 ここから先には何もないから、出来るだけ用事を済ませたい!
 メール、音楽やラジオのダウンロード、納品などを済まる。
 旅日記も書いたのに間違って消してしまった……

 

 

 お昼過ぎまで図書館に滞在して、いよいよ最北端へ!

 ちょうど妹から電話がかかってきたので久しぶりにお喋りしながら。
 1歳半の姪っ子が最近覚えた言葉は「レッツゴー」なんだって。
 しかも妹が「レッツ」というと「ゴー」って手を挙げながら返すんだとか。想像だけでめちゃくちゃ可愛い……

 妹はeatの過去形も知らないくらいの英語力なんだけど、発音は私の数倍上手い。
 電話越しに最近覚えた英語の歌を披露してくれた。上手い……
 むしろ私が何か英語で喋ると、何その日本語英語!! と爆笑される。

 通じるんだからいいんだよ〜!と言い返しそうになったけど、
 いや通じないことばっかりだな……と思い返した。は〜〜……

 電波が途絶えたので電話もおしまい。
 ここから約1時間半、100kmのドライブが始まります!

 

 お供はラジオ、オールナイトニッポン
 こういう時間で英語の曲とかラジオとか聞けばいいって分かっているんだけど、ね………………

 途中ちょっと気になる湖があったりしたけど、それよりも早く最果ての場所に行きたい。

 その気持ちだけで車を飛ばして、たどり着いた。

 

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ケープレインガ

 ニュージーランドの一番北!!

 

 ぽっかり広い、果てしない場所。
 ほとんど人もいなくて、空も海もどこまでも続いていて、風が強い。

 何もない。

 まさに最果ての場所だ、と嬉しくてしょうがない。

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向こうのほうまで歩けるんだって

 何もないにしてはありすぎる場所。
 空と海と風と山、道と灯台とひと。

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数人にしか会わなかった

 ここにずっといたい。
 ゆっくり流れる雲とか、笑っているひとを眺めていたい。
 本当に気持ちがよかった。

 ここに来てよかった。

 ロックダウンがまたはじまって、いよいよ誰もいなくなったノースランド(オークランドを通らないと来れないので孤立状態)。
 今が一番美しい時なのかもしれない。

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真っ白な灯台、きれい

 夕日まであと2時間ほどあるから、一旦車に戻ってお絵かき。
 駐車場には電波があったから、久しぶりにインスタのストーリーも上げてみた。

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東京だ!

 ニュージーランドの一番端っこに来たよ〜、って。
 いつもより少し日本に近い場所に今いるよ〜って。

 とにかく静かでゆっくりしていて、本当に幸せだ。

 ここに来てよかった。
 何度もそう思った。

 

 ふと気づくと、カレンからメールが届いていた。
 大丈夫? どこにいるの? 心配しているよ、いつでも帰っておいで〜って。
 ロックダウンがまた再開したから、とっても心配してくれていた。

 懐かしくてしょうがない。カレンたちと過ごした4ヶ月間。
 もう二ヶ月たったのかあ。
 ここからカレンたちの家までは何百キロもあって、10時間以上かかる。

 近かったら戻っちゃってたかもなあ。   

 だけど今はいろいろなものを見て周るのが楽しいんだ。
 そんなこと言っていられない状況になりつつはあるんだけど。

 いつでも戻っておいでって言ってくれる人がいるだけで嬉しい。

 

 そんなこんなで夕方。

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ぼんやりときれい

 ちょうど雲がかかっていて、沈む瞬間は見れなかったけどとっても綺麗だった。

 本当に美しいところだった。
 朝日も見たいから、明日の朝また来ようかなあ。

 

 ということで、明日の朝も灯台に来れるように一番近くのキャンプ場に行った。
 のだけれど、なんだかあんまり居心地が良くない。
 何がとは言いづらいんだけど、なんとな〜く気持ちよくなかった。

 ということで、迷った末に、一時間ほど離れた別のキャンプ場に行くことにした。

 そこは本当に奥地で、山を越えないといけないような所。
 興味はあったんだけど諦めていた場所だった。

 すでに日は沈んで真っ暗。暗闇の中、つるつる滑る砂利道を三十分ほど進む。
 怖い。めちゃくちゃ怖い。

 この道路は100Km制限道路ではあるけど、あまりに滑るので30Kmしか出せない。
 怖い〜〜! と叫びつつ、星野ブロードウェイ(好きなラジオのコーナー)で爆笑しつつ、なんとか進む。
 道をうさぎが走り抜けたりポッサムを見かけたりするたびになごみつつ。

 

 そんななか、急に暗闇の中がキラリと光った。

 えっ何!? 

 慌てて止まる。

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 馬!!?
 これは野生の馬……?

 

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 馬だ……はあ怖い……
 当たり前のようにそこにいないで欲しい。
 サファリパークの中を車で進んでいるやつじゃないんだから。
 でも可愛いな。

 

 そんなこんなでなんとか到着。

 キャンプ場にはなんの明かりもなく、真っ暗でよくわからない。でも小さなあかりがいくつか見えるから、人は思ったよりもいる見たいだ。

 こんな奥地にわざわざ来るなんて……多分すごいいいところなんだろうなあ。

 とりあえず朝炒めておいた野菜をカレーにして食べて、寝る。

  

 今日はいい一日だった。

 本当に、この最果ての場所にこれてよかった。

 そういう気持ちを抱えながら。

【北島一周】一番大きなカウリの木【11日目】

 一晩泊まったラウェネは海沿いの丘にある小さな町。
 朝起きて周りを見ると海が見えたけど、今日も曇り。

 うーん、私は曇りが好きじゃないです……
 この町にはビーチくらいしかないので(充分だけど)、どこにも寄らずに出発することにした。 

 図書館があるらしいとう噂を聞きつけてやってきた小さな町。
 ところがそこにあるのは学校で、図書館の影はどこにもなく……
 あ〜っもう、久しぶりにGoogleに騙された! 残念。

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 図書館はなかったけど近くに見晴らしのいいところがあったのでそこに車を停める。

 朝日を浴びながらパスポート用の写真を自撮りして、Photoshop先生に頼んで背景を真っ白にしてもらう。
 いつも通り化粧なんてしていないので、ソバカスを少し消したい欲求に駆られながら……

 

 そしてそこからしばらく車を走らせて、ずっと気になっていたタネマフタへ。

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  タネマフタ、大きな木を見ることができる散歩道の名前だと思っていたら、ちょっと色々違った。

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 これがタネマフタ。タネマフタっていうのは木の名前でした。
 マオリ語で森の主という意味だそう。

 大きいな〜!

 今まで見てきた数多のカウリの中で一番大きいかもしれない……と思っていたら、やっぱりタネマフタはニュージーランドで一番大きな木なんだそうだ。

 樹齢は1250年、高さは50メートル以上。

 そして日本の屋久島にある縄文杉と姉妹木協定が結ばれているらしい。なんと〜
 (私は高校の修学旅行で屋久島に行ったんだけど、縄文杉は結局見に行ったんだっけ……? 忘れた)

 すごいな〜でかいな〜と思いつつ、だけど結構観光客もいるので割と早めに退散。
 有名どころなんだなあ。

 

 私がもともと行きたかった散歩道は、ちょっと先にあった。
 歩いて50分の散歩道! ちょうどいいサイズだ〜 

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砂利道が続く

  綺麗な森を歩いていると、どんどん元気になっていく。
 人も少なくて、ただ森がそこにあるだけ。
 木があって草があって、歩く道がある。 

 道の終わりには、大きなカウリの木があった。

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 なんて立派なんだろう。
 なんて大きな木なんだろう。 

 私が今まで歩いていきた道はここでおしまい。
 そっか、この木のために作られた道だったんだなあ。

 

 この木は千年以上前からここにいて、森と一緒に大きくなったり小さくなったりしながらたくさんの植物や動物たちと生きていて。
 そうやってただそこで生きていたら、あるとき急に現れた人間に「森のお父さん」って名前をつけられた。
 そしてそのうち道が作られて、いろいろな人が彼に会いに来るようになって、私もそうやってここに来た一人なのだ。 

 パスポートがないこと、ロックダウンがまた始まったこと。
 そしてなにより、二月あたりから始まったどんなに頑張っても毎日感じる小さな不安。

 大きな木を見ると、そういうのも遠くへ行ってしまうような気がする。

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 大変なことがあり過ぎてもう結構お腹はいっぱいです。
 とはいえこれから先も、大変なことが起こりつづけるんだろうなあ。

 それでもどうか、生き延びていけますように。
 全部投げ出したくなっちゃいたい、そんな気持ちになったとしても、乗り越えていけますように。

 この木はタネマフタに続く大きな木、つまりニュージーランドで二番目に大きいカウリの木だそう。

 だけど私にとっては、タネマフタ以上に大きな木だった。
 どっしりと構えているその姿に、とても魅了された。 

 途中、さっきタネマフタですれ違った親子にまた会った。
 少し太ったお父さんは私に気がつき、にっと笑って「hello again!」と言う。

 朝あんなに曇っていた空は少しずつ晴れて、道には木漏れ日がさしている。

 カウリの森ブッシュウォークから一転、今度は海沿いの散歩道。

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きれい

 海沿いの丘を少し歩いて、景色を眺めることができる場所にやってきた。

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オレンジと緑の補色が最高

 景色もいいけど、私が何より気に入ったのはこの土です。
 オレンジ色の土と、低木の緑が本当にきれいなんだ〜 

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水彩のふちみたい

 地層が面白い。
 質感も色合いも最高すぎる。
 高校の時、選択地学を取らなかったことを何度も後悔している…… 

 

 ここから今日は一気に進みます。
 カイタイアの近くにあるフリーダムキャンプ場へ! 

 その前に図書館に寄って、ドライブ用のラジオをダウンロードしたり、キャンプ場への道のりの間にどこかに歩けるところがないか探していると、ふと気がついた。

 あれ、たしかメインロードが封鎖中なんだっけ……
 慌てて地図で経路を調べると、やっぱり封鎖中。そのせいで迂回をしなければいけないから、キャンプ場まではなんと二時間以上も時間がかかることになっていた。

 それはやばい、日が暮れる! 早く行かないと!

 

 慌てて車に戻って二時間のドライブ開始。
 迂回ルートは山道で、カーブだらけで、めちゃくちゃしんどかった……

 だけどきれいな景色がいっぱいあった。

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国道の脇にふと現れた

 景色を眺めながら車を走らせていたら現れた、一面のススキ。

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 カーブに失敗して荷物が錯乱したときに、慌てて止まった待避所の景色。

 そんなこんなで2時間のドライブもあっという間でした。 

  さて、今日のキャンプ場です。
 無料のフリーダムキャンプ場に行く予定だったのだけれど、なんと辿り着けず……
 環境省(DOC)のホームページを見る限り、回り道をすれば辿り着けそうだったのに無理でした。

 

 すでに辺りは真っ暗、どうしよう!
 と慌てて近くのキャンプ場を調べるも、なんだか全て高い……

 その中で唯一値段が書いていなかったキャンプ場に滑り込むことにしました。  


 そうしたら、ここがね、

 今まで一番、

 一番の一番、理解できない値段だったんです……

 

 一晩34ドル(2400円)だったんだよ!? 信じられない!
 しかもシャワーは有料だから、トイレとキッチンを少し借りるだけなのに!!

 本当に理解できない……

 同じ設備で基本の相場は10ドルだよ……
 34ドルだったら、下手したらホテルの個室借りられる値段だよ〜!
 こんなところがあるんだ……やっぱり調べるべきだった……

 普段だったら値段を聞いて絶対やめるんだけど、この日は私が来たことでわざわざ開けてくれた(ちょうどオフィスを閉めたところで、私に気付いてもう一度開けてくれた)こともあり引き下がれず。

 間違いなく悪いのはちゃんと調べなかった私で、スタッフはとても親切だったから、一晩くらい……と泊まることにした。
 適当にそこら辺の道路で寝て200ドルの罰金取られるよりはマシだもんね。

 でも、一晩車を駐車するだけで34ドル………… 

  モヤモヤを抱えまくりながら眠りについた。
 フリーWi-Fiがあるのは少し嬉しかったけど、それもすごく弱くてほとんど使い物にならない。
 15ドルや20ドルで超快適だったラウェネとかムリワイのキャンプ場が恋しいよ〜〜 

【北島一周】ロックダウン再び【10日目】

 起きた。

 今日も雨! 嫌だな〜〜連続して雨。
 出来るだけ進みたいのに雨だとやる気が削がれる。

 それでも進まなくちゃ、ととりあえず起きると、
 昨日の夜ベンチに座っていた謎のお兄さんが、まだそこにいた……

 ええ〜っ、雨も降ってたしわりと寒い冬の夜に一晩中⁉︎

 やっぱり昨日声かけてあげればよかったかな。

 

 スマホの電源を入れると、イラストレーター仲間のユリエさんからLINEが届いていた。
 オークランドは今日のお昼からレベル3(ほぼロックダウン)になるって……… 

 え!?
 急に!? 何があったの!? 

 慌てて調べようとすると、今度はスマートフォンの緊急アラートが鳴り出した。
 なんと今日の正午からオークランドはレベル3(ロックダウン)、それ以外の地域もレベル2になるらしい。
 これは大変、図書館に行って調べなきゃ……

 

 とりあえず車から出る。
 周りの様子を見てみると、どうやらここはブッシュウォークのある散歩道の駐車場のようだった。 

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 泊まった場所にブッシュウォークがあるなんて最高!
 ロックダウンのことは一度忘れて、朝の散歩に出かけました。

 

 しばらく歩くと、滝が現れた。
 ここはとってもいい場所だ! ブッシュウォークも気持ちが良かったし、急に現れる滝もかなりいい感じ。
 しかも車中泊OKのキャンプ場でもある。水飲み場もあるし最高だ〜

 このまま1.5kmほど歩くと、ファンガレー滝という滝にも行けるらしい。
 歩くか迷ったけど、午前中に図書館にも寄りたいから、そこには車で行くことにした。

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四角い滝

 あー、でかいなー
 滝は明るいところより暗めの方が好きだから、そこまで刺さらなかった。
 周りはピクニックエリアになっていたし、人もそこそこいたのでいい憩いの場所なのかも。

 その後はとりあえず図書館へ。
 ロックダウン再びってどういうこと⁉︎ 

 急いで色々調べる。
 ニュースを聞いた人たちもどんどん図書館にやってくる。

 

 ネットを検索しつつ聞き耳を立てていたら、少しだけ状況が分かった。

 オークランドで感染源の不明なCOVID-19 感染者が四人出たそうだ。そのため緊急的にオークランドは今日の正午から金曜日の深夜までレベル3になるらしい。
 オークランド以外はレベル2だから図書館は開いているけど、念のためこの図書館も午後から閉館。
 ファンガレーでは中央図書館だけ開くようになるらしい。
 そしてレベル2でも空いている図書館では、名前や電話番号の記入が必要になるそうだ。

 ロックダウンのために本を借りに来たよ! という人が結構いてにぎやか。
 この取り決めは急に決まったことらしく、図書館の人もバタバタしていた。

 なんてこった……

 レベル2はまだ旅行が可能。

 とはいえ閉鎖するキャンプ場も出てくるし、いつレベル3になってもおかしくない状況だ。
 もしオークランドのようにレベル3になってしまったら、今度は一切地域から出ることができなくなり旅行は禁止になる。(というかノースランドはオークランドとしか隣接していないので必然的に孤立状態になっている)
 もしレベル3になってしまったらキャンプ場も閉鎖されるから、なんとかして滞在できる場所を見つけてしばらく篭るしかなくなるのだ。 

 どうなるのかはまだ分からない。
 とりあえずは三日間の措置だけど、だけどそんな簡単には緩くならないだろうしなあ……

 旅行禁止の時に車旅をしていて、もし警察に止められたら?
 パスポートも免許証もないのに!!

 

 久しぶりにちょっと不安になる。
 焦ってもどうしようもない、そう思ってるのにぬかるみにはまって動けない。 

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湿地帯だったんだよね……

 ……比喩とかじゃなく、本当に。

 軽い気持ちで寄った場所、さあ帰ろうと脇道の芝生の上でUターンしようとしたら進まない。
 本当に動けなくなってしまった。

 焦りすぎて写真を撮らなかったんだけど、そこはものすごい坂で、ドライブモードにしているのに後ろにどんどん下がって落ちていっちゃって。
 そして一番下のぬかるみの植え込みの中に入っちゃったんですよね……
 信じられない……

 前に進もうにも後ろに行こうにも進まず、半泣きであたりを見回す。
 誰もいない、本当にやばい。
 グラ子頑張れ、動いて〜〜〜! とアクセルを踏めば、車の後ろ側から煙。

 免許証もパスポートもないのに警察を呼ぶことになるんだろうか。
 最悪すぎる。
 とりあえず一旦落ち着いて、でもどうしたらいいか分からなくて、なんとなくハンドルを右に切ってみた。
 そうしたらなんと、ゆっくりだけど車が動く!!!!

 試行錯誤することしばらく、なんとか私はぬかるみを脱出することができたのでした……
 うわ〜〜
 グラ子ありがとう〜〜〜!

 

 ロックダウンがなんだ、パスポートがなんだ。

 とりあえず生きてる、それだけで頑張ろう。 

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 ということを、森を歩きながら考えていた。
 形が奇妙な木も私を励ましてくれているようだ。

  雨は小雨になっていた。
 雨の日はブッシュウォークがとっても気持ちいい。
 空気が澄んでいて、しっとりしていて、緑が艶やかで。 

 道の終わりには大きな木があった。
 私のこの不安を吸収してほしくて、受け止めてほしくて、ぎゅうぎゅう抱きついておいた。 

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生まれてはじめて、セルフタイマーで自撮りをしました!!

 これはね、つるつる滑りながらも抱きつこうと頑張っている私。
 元気そうでしょ……

 森を歩いたり木に抱きついたり、泥の上を裸足で歩き回っていたらちょっとずつ元気が出た。

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大砲があった

 そしてここはただの森じゃなくて、昔イギリス軍対マオリ族の戦争があった場所でした。
 散歩をしつつその歴史について学べる場所です。
 さっきのはその一部のブッシュウォークだったんだけど、超よかった。 

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こっちはマオリ族側だそう

 でこぼこしているのは、居住地あとではなく戦争の跡。

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入り口の門。マオリ族の門、かっこいい

 ニュージーランドの歴史的に、そしてマオリ族にとって重要な場所だそうです。
 メインロードから少し離れているからか、人の気配は0でした……

 

 

 散歩を終えてもう一度、今度は別の地域の図書館へ。
 入るとすぐに司書さんが紙を持って待ち構えている。
 お昼を過ぎてレベル2になったから、どこに行っても自分のことを記入しなければ行けなくなったのだ。

 久しぶりのレベル2、追跡の始まり。

 ちょっと緊張しながら名前と電話番号を言うと、彼女はとってもいい笑顔で「brilliant!」と言った。
 やさしい。
 私の顔、不安そうだったろうなあ。一気に緊張が解けた。
 名前と電話番号を答えて、「brilliant」って言われただけなのに、なんだかも胸がいっぱいになってしまった。 

 机に座って、充電をしながら戸籍謄本を日本からニュージーランドへ送るための手続きを再開する。
 すると、斜め前にいたマオリ族の人が話しかけてくれた。
 どこの国から来たの? よろしくね、って。
 そしてニコニコしながら飴をくれた。うわ〜〜、本当にやさしい。
 不安な気持ちだったから、やさしさが本当に嬉しくてしょうがない。

 しばらくして、彼女に電話がかかってきた。
「KiaOra〜」
 お〜、電話をとったときの挨拶がマオリ語だ!
 そしてそのあともちょっとだけマオリ語、そしてすぐ英語。
 マオリ族マオリ語と英語を混ぜてるって聞いてたけど、やっぱりそうなんだな〜

 帰りに、飴くれてありがとうって声かけたら、「Have a good day!」って言われた。
 さっきのやさしい司書さんにもありがとうって声かけたら、同じように「Have a good day!」って。

 嬉しい。

 なんてことない挨拶なんだけど、一人ぼっちでいろんなことに押しつぶされそうだったからとても嬉しい。 

 治安はよくなさそうだけど、人はいい場所だなあ。
 むしろ貧困層の人が多めだからか、優しい人も多い気がする。
 ここのことを詳しく知らない、そして一瞬で通り過ぎるだけの私だからそう思うんだろうけど。

 あったかい気持ちをいっぱい抱えて、キャンプ場へ向かった。 

 

 今日のキャンプ場は15ドル(1000円)、とっても良かった!!

 まず良かったのが、クレジットカードが使えるところ。
 パスポートの再発行のために、出来るだけ現金を使わないようにしている今の最重要ポイントです。
 そして無料シャワー(充電器付き)とキッチン。
 よくある15ドルキャンプ場だけど、充分です〜〜最高。
 ありがたい。

 オーナーのおばちゃんも優しそうだった。
 一人なの!? ってすごく驚いていたけど。
 あとnon-power site(電源なし・ちょっと安い)で、って言ったらちょっと悲しそうだったけど。

 

 夜は絵を描いて、キッチンでリゾットを作って食べた。

 キッチンにはキャンパーっぽくない二人組がいて、その人たちにコンロの使い方を教えてあげたりもした。
 いつものごとく英語が全く出てこなくて、「ここ押せ、そして、熱、熱、熱!!」みたいな英語を喋ってただけなんだけどね……(push this switch,and heat heat heat!!)

 だけどおじいちゃんとても感謝してくれたなあ。
 隣の若いお兄さんはすごい顔してたけど……

 今日は会う人みんな優しくていい日だったなあ。
 ロックダウンになったことだけが少し不安だけど。

 ひとまずは金曜日の深夜まで。そのあとはどうなるんだろうなあ……
 パスポートは手に入るんだろうか……

【北島一周】雨の日は図書館【9日目】

 天気予報通り、今日は一日中大雨。
 警報が出ているくらいの雨らしいので、今日はどこにも行かずに図書館で一日過ごすことにした。

 

 ノースランド最大都市の、一番大きな図書館へ。
 写真撮り忘れたけど、めちゃくちゃでっかい図書館でした!! 二階建ての。
 もちろんWi-Fiがあり、カフェがあり、ソファや充電スペースもたくさんあった。
 いつものことながら、中央図書館は本当に規模がすごいなあ……

 ちょっと悲しかったのは、駐車料金が高かったこと。
 1時間で2ドルだったかな? 
 大きな町の中央図書館なんて久しぶりすぎて、そういう場所はお金がかかるんだってすっかり忘れていました。
 今日は一日中図書館に篭る予定だから、時間制の有料駐車場はちょっと嫌。

  しょうがないので泊まっていた観光案内所i-siteに戻って、そこから三十分かけて図書館まで歩きました。
 大雨の中!! 
 でも意外と楽しかった。

 〜図書館でやったこと〜

・領事館に電話→戸籍謄本は領事館に送ればいいって言われた! やった〜
・旅日記書いた
・溜まっていたメール返した

  絵を描こうと思っていたのに、それはいつも通り全く進みませんでした。
 家にいた頃は、家より図書館とかカフェの方が描く気がしたのに、最近は車の中じゃないと描けないなあ。

 理由はわかってる。
 図書館にいる時はWi-Fiがあるから、色々ダウンロードしたりネットしたりすることで忙しいんだよね……
 あと最近気が付いたんだけど、机に向かっているよりも、ベッドやソファで描いた方がが集中して描ける。
 これは完全にカレンの家のせいだ……

 帰り道の三十分は妹に電話。
 パスポートをなくした話をした。
 妹は親知らずを抜いた話をしてくれた。

 三十分くらい電話したところで、眠いからちょっと寝るわ〜と言われた。おやすみ〜

 今日は少し先の無料キャンプ場へ。
 キャンプ場といっても公園の駐車場だけど、一晩だけなら泊まっていいことになってる場所。
 トイレはもちろん、飲み水とゴミ箱もあるので下手すれば有料キャンプ場より高規格……!

 ついた頃には真っ暗で、どんな場所かわからなかった。

 真っ暗すぎてめちゃくちゃ怖かった。

 

 あたりに家はないし、
 ほかに泊まっている人はいないし、
 なのに何故かベンチに男の人が一人でずーっと座っているし……

 彼は私がベッドに入った夜10時半頃にもまだそこにいた。

 どういうこと……? そこで夜明けを待ってるの!?
 テントでも貸してあげようかなと思ったけど、人気がない状況で話しかける勇気もなく。
 まあこっちに来て何か言わないってことは彼は大丈夫なんだろう、ということで私は寝ることにする。

 寝てる間に車の中を覗かれたり、窓を叩かれたりしませんように……

 

 今日は大雨だったこともあって写真を一枚も撮らなかった。
 代わりに最近見かけた日本語を載せておきます。

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