車中泊日記inニュージーランド

【北島一周】真冬の海で泳ぐ【28日目】

 日の出チャレンジ、ついに半分成功!
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 ちょっと遅くて水平線から出る瞬間を見ることができなかったのと、雲があったのが残念。

 しばらく車の中で絵を描いて、あまりにも暑くなってきたので外に出る。
 隣のおっちゃんは海に向かって椅子を出してのんびり読書をしていた。
 おはよう〜と言うと、今日は最高の日だね! 早めの夏日で20度になるんだって! と言われた。
 えっそんなに? 確かに日差しが凄いもんなあ……
 だから帽子がいる、とおっちゃんは車から帽子を取ってまた読書へ。
 海で朝からのんびり読書、いいね〜

 そんなに暑いなら(っていっても20度だけど)昨日から密かに考えていたことが実行できる。
 こんなに日差しが強いんだもの、大丈夫だよね。風は結構冷たいけど……

 いよいよ暖かくなってきた十一時ごろ、相変わらず読書をしているおっちゃんに「海に行って泳いでくるね〜」と声をかけると「えっ泳ぐの⁉︎ 」とちょっとびっくりされた。
 ……やっぱり寒いかな?

 

 昨日と同じ場所に車を停め、三十分ほど散歩をしながらMatapouri Bayのビーチへ向かう。
 日曜日なこともあってそこそこ人がいる。
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 本当は旅行者に人気すぎて封鎖されている「Marmaid pool」という所に忍び込みたかったんだけど、トラックの入り口で大きなグループがたむろしていたのでやめました。あの感じだと、多分封鎖は解かれているっぽい……かな?
 海は相変わらず超きれい。
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 ウエットスーツをちゃんと着て泳いでいる親子はいたけど、大体の人が日光浴や散歩を楽しんでいるだけ。
 それでも私は、どうしても泳ぎたいんだ〜〜!

 砂浜ビーチの反対側にあった別のビーチの方が人気がなさそうだったので、そっちに行って泳ぐことにしました。
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 誰もいないところをわざわざ選んだのは、裸ん坊で泳ぎたかったから。
 透き通る陽の光も、海の中で鳴る音も、波の心地よさも、出来るだけ素肌で感じたかったから。

 とはいえどんなに陽の光があったかいとはいえ冬の海はめちゃくちゃ冷たくて、すぐに身体が芯から冷えてしまった。
 それでも海は気持ちがいい。水は心地がいい。
 私は自分のことを森の子だと思っているけど、時々触れるやさしい海には、なんだか懐かしい気持ちにさせられる。
 はじめて海に行ったのは小学生くらいで、小さい頃の海の記憶なんてほとんどないのに。
 だからきっと、海じゃなくて水がそうさせているのかもしれない。
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 ゆらゆら海に浮かびながらそんなことを考えていた。

 後は何を考えていたかなあ。
 裸ん坊で泳いでいる時はいつも、もし今生理中だったらサメが嬉々として寄ってくるのかしら、とか、前にちあきが言ってた、海の中でうんちをすると魚がいっぱい寄ってきて面白いらしい、だとかそういうことを考えている気がする……
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 ゆらゆら浮かんで空を眺め、時々潜ってみたり向こう岸まで泳いだり。

 海の中で過ごすこと数十分、いよいよ寒さで身体が動かなくなってきた。
 ふと手を見ると、手の色が黄色に近い真っ白になっている。
 これはまずいぞ、と慌てて陸へ上がって身体を乾かすことにした。
 太陽は暖かいのに風が冷たい。やっぱり冬だなあ。寒い。

 隣の岩場に目をやると、ウェットスーツにシュノーケルで泳いでいる人がいる。
 やっぱり冬の海で泳ぐにはそういうのがあったほうがいいよね〜寒すぎるもの。
 ……ってそうじゃない、服を着なきゃ! あわててまた海の中に潜って服を着る。寒い……
 下着を着たついでに写真を撮りました。セルフタイマーって便利だ〜〜
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 泳いだらだいぶスッキリした。
 ここ数日間のモヤモヤが晴れていくように。
 超寒かったけど、歩いていたらどんどん暖かくなってくる。

 ファンガレイに戻るつもりだったけど、もう少し海辺にいたいなあ。
 海の音を聞きながら過ごしたい。
 そういう気持ちになったから、今日は戻らずにもう一泊することにした。
 ちょうどまだ行っていないブッシュウォークもあるし。明日散歩して、それから街に戻ろう。
 ところが昨日泊まったキャンプ場へ行くと大混雑中。さすが日曜日……若者が集まって大音量で音楽を流しバイクを乗り回して遊んでいる。
 流石に居心地が悪すぎるので、一昨日行ったキャンプ場へ。ここも大混雑……

 とはいえいるのは地元の人ばかりだから、キャンプじゃなくてただ海に来ているだけ。
 夕方が近づくに連れて人は減っていって、夜には私を含めて3台の車になりました。

 今日も波の音を聞きながら眠る。
 いい夜だなあ。