【北島一周】動かないって決めた日にすること【49日目】
昨日寝たのは日付を過ぎてからだったのに、今日もちゃんと6時に目が覚めた。 久しぶりのフリーダムキャンプ場で迎える朝はピッカピカの晴天です!
昨日たくさん動きすぎたから、今日は何もしないって決めている。そうでも決めないと、ただただどんどん動いて疲れちゃうから。疲れちゃうのに進むのを止められなくて、あとで後悔するから。
だけどやっぱり、何もしない時間が私は苦手だ。
何かしたくなっちゃう。どこかに行きたくなっちゃう。
もちろんそういう時間に絵を描けばいいんだけど、バッテリーの劣化か充電の減りが早すぎて思うように描けないのだ。うーん。
今日一日ここにいよう、って決めたマヒア半島はとっても小さな半島。ホリデーを過ごす人に人気の場所らしい。
半島の入り口の方には人が住んでいるけど、奥の方はただただ丘のような山のような牧草地が続くだけ。その入り口遠くの真ん中ら辺にある、急に現れる森の散歩へ行くことにした。
ここにたどり着くまで森の気配なんて一切しなかったのに、急に現れる森。
中に入ってすぐにわかる、ここはとってもいいところ!
森を歩き、小さな川をいくつも超える。
朝早いからかまだ誰の気配もなくて、ただ鳥達が鳴いているだけの森。
景色のいい場所もあったので、ここで今日のストレッチをした。 約二時間のいい朝散歩でした。気持ちよかった〜
次は丘登り。20分ほどで登れる大きな丘に登ります。
階段があったり砂利が引かれていたりと整備されたきれいな道なんだけど、とにかく急で大変……
だけど景色はとてもよかった。
獣道を進むと崖にたどり着いた。めちゃくちゃ怖い。
風も太陽も気持ちいいので、ここでしばらく過ごすことにした。
しなければいけないメールが山ほどあるからね……
二週間ほど面倒くさがっていた、なくしたネックレス探しのメール。
ずっと返しそびれていた友だちへのメール。
TwitterのDMにも返信できていない。
メールやメッセージに対するこのレイジー具合、どうにかならないかな……
数十分滞在していたら、急に男の子が現れた。私がさっき怖くてすぐに離れた崖の方へ行き、そこでしばらく海を見ていた。
地元の子かなあ。こんな平日の真昼間に丘に上りに来るなんていいやつだなあ。
と思っていたら数分後にゾロゾロたくさん人がやってきた。どうやらこの辺りの地域の学校の子供たちらしい。遠足みたいな感じなのかな?
しばらく様子を見ていたけど、人が多いので退散することに。
次は海にやってきました。
私にとってのマヒア半島の見所はさっきの森と丘登りくらいなので、お昼の12時にしてもうすることがなくなっちゃった。
海辺に車を停めて、ベッドに寝転ぶ。
ここの海はそんなにきれいじゃないなあ。日本の海みたいなにおいがする。でもサーファーには人気らしい。本当かな? 平日の今日は誰もいない。
さっき丘で会った子供たちも海辺にやってきていて、ボール遊びをしたり岩場を探検していた。
私は海を眺めながらずっと車にいる。カーテンを開けて、窓もちょっと開けて、海と空と風を部屋の中に取り込みながらのんびり午後を過ごすことにした。iPadで花札をして、石を包んで、日記を書いて、絵を描いて、今後の予定を立てて……お腹が空いたらパンを焼いて食べて、バナナも食べて。ものすごく眠いのに相変わらず眠れない。ただだらだら眠いな〜って過ごすだけ。
時計を見る。まだ3時だ。何もしない、動かないって難しいなあ。
図書館だったらWi-Fiがあるし充電できるから絵も描けて、あっという間に半日過ぎるのに。
電気のないところで過ごすのって難しいなあ。現代社会にやられすぎているんだなあ……
それでも時間はちゃんと進んで、気づいたら夕方になっていた。
よし、半日海辺でだらだらできた。やった。頑張った。頑張ってゆっくり自分を休ませることができた!
こんなふうに頑張らなくとも、電波も電気も何もないところでだらだらできる人になりたいな……
夕日を見るため、もう一度丘に登った。
さっき過ごしたいいスポットには人がいたから、別のところに座って海を眺める。
きれいだなあ、空。きれいだなあ、海。
夕日が雲の中に沈んでいく瞬間の宝石みたいな赤い太陽が目に痛い。でもきれい。
沈んだ後の真っ赤な空が見たくてしばらく待っていたんだけど、雲が分厚くて思ったほど赤くならなかった。
それでもきれいだったし、この何もない半島で一日何事もなく過ごして、夕日を見て一日をなんとなく終えることができたことだけでちょっと嬉しかった。
車に戻る。
さっきパンをばか食いしてしまったから、今日の夜ご飯はなしでいいや。残りのワインだけ飲んで、布団に入ってさっさと眠ることにした。
時計を見るとまだ8時。それでも最近寝不足だったからいいよね。おやすみなさい!