【北島一周】アール・デコの町ネイピアへ【56日目】
羊がたくさんいる湖キャンプ場で起きた。
朝日が見たかったんだけど、山の間にあって見えない。
このキャンプ場には登山コースや散歩コースがいくつかあるから、もう少し早く起きていれば山頂狙えたな〜
少しだけお散歩して羊を眺めたらちょっと移動。
ピクニックエリアがとっても広い湖だったので、日の当たる気持ちのいい場所に車を止めてまたちょっとお散歩したり、のんびりしました。
朝の湖ってすんでいて綺麗。空の色に似合ういい湖だなあ。
朝から早速ピクニックに来ている老夫婦がいたり、湖で遊ぶために船を引き連れてやってくる人がいたり。
少しずつにぎやかになってきた湖にさよならをして、今日の目的地となる大きな町「ネイピア(Napier)」に向かいます。
途中、滝が見える散歩コースがあったので寄り道。
緑いっぱいのいい散歩道を過ぎて滝へ。
一つ目の滝はとても良かった。
二つ目の滝は登りがすごくきつくて大変なわりに、そんなにヒットしない滝でした。晴れていたらいいのかな?
昨日の滝が良すぎたからなあ……
ネイピアに近づくにつれ、ブドウやリンゴ農園が増えてきた。
だからかこの間ワイカレモアナで会った人たちみたいに、果樹園が多いこのあたり働くワーホリの人はとっても多い。
ニュージーランドのワーキングホリデービザは認可された農園で3ヶ月働くとビザが3ヶ月のびるので、農園で働くことを選択する人が多いのです。
さらに先日政府から発表があって、今現在ワーキングホリデービザを持っている人たちには追加で6ヶ月の季節労働者ビザが発行されることになった。
カフェとかレストランでは働けないけど、農園では働くことができるらしい。
コロナの影響でニュージーランドに来る人が減って、ワーホリ勢がみんな帰国していく中でやっと取られた処置。
農園はそれくらいワーホリ勢に頼っていたんだね……
風が強くなってきた。
ネイピアは目と鼻の先、というところで見晴らしのいい丘に登ります。
あれがネイピアか〜……な???
風が強すぎてすぐに断念。ゆっくり前に進むのがやっと、くらいの風だったんです……
あと、カメラを車に置き忘れちゃったのでiPadで写真を撮ったら、景色の良さがいまいち伝わらなくてちょっとかなしい。
とういうことでネイピアです!
市の中心地の駐車場はお金がかかる。
少し先に行っても2時間制限なので、相変わらず車を停める場所に困ります……(結局2時間制限のところに4時間くらい停めました。最近やっと、どこならだめでどこなら行けるかがなんとなく分かってきた)
彷徨っている間にサーカスを見つけた。すごいな。
車を止めて街歩き。
かなり大きな市みたいだけど、一つ前の大きな市「ギズボーン」より好きかも。
道も公園もしっかり整備されていて、街並みがとってもきれい。
海沿いに広がる、長くてきれいな公園。
道の隅にはコミュニティガーデン。
お店も多い町(というか市?)なのに、ゆったりした空気が流れていていいな〜
街の中にぽつんとある、オールドファッション的な小さなドーナッツ屋さんを見つけた。
注文すると揚げてくれる、出来立てあつあつのドーナッツは5個で5ドル! 安い…
とってもやわらかいシナモンシュガードーナッツは、やわらかすぎてびっくりするくらいだった。
ドーナッツの形をしているけれど、ドーナッツじゃないみたいに。
若い子グループがやってきていて、みんなで割り勘してた。
いいな〜 わたしも誰かに半分あげたい。
熱々のうちに食べたいから頑張るけど、一人で5個食べるのは結構大変……
美味しかった〜
ネイピアはアールデコの町並みが有名だそうだ。
「アールデコ」が綺麗、と聞いていたけど最初はよく分かってなかった。
アールデコはどれだ?? って探して、歩きまわって、ふと遠くから眺めたら、今まで歩いてきた道がアールデコの町並みだった。(んだと思う)
アール・デコフェスティバルっていうお祭りの日はすごいみたい!
下はみんなお店になっちゃってるから、下ばかりみてたら気づけなかったよ〜
パステルカラーのかわいい建物が続いてた。
アール・デコ、アール・デコ……アール・デコってなんだ????
アール・デコは1920年代に流行った装飾のことらしい。
ネイピアは1931年の震災からの復興にあたってアール・デコ様式を採用したんだって。
海沿いに立ち並ぶかわいい家もあったな。
図書館もかわいかったし、壁画も多い。(でも充電スポットが少なかった)
ネイピアはきれいな街だよ! ってみんなが言っていた通りだなあ。
ただ、街で何をしたらいいのかいまいち分からない。
欲しいものもないし、お土産はまだ買いたくないし、一人で五つのドーナツ食べたら満腹になっちゃったし。
ただ歩いていたら1時間くらいで周りきっちゃった。
というか、風が強すぎて外にいるだけで疲れちゃう。そのくらいの風だったんです……
ふと通りがかった道の奥で、ストリートアーティストが壁画を描いていた。
いつもなら通りすぎるけど、あまりに暇だったので見物する。
すると、もう一人見物していたおじちゃんに声をかけられた。
そして話しているうちに、ネイピア案内をしてくれることに。
絵が好きならいいギャラリーがあるよ、と言って連れて行ってくれた。
わたしは絵を描くのや時々美術館へ行くことは好きだけど、正直ニュージーランドの街のギャラリーにはあまり興味がない。だけどせっかくなら……とついていった。
難しいんだよなあ、現代アートやファインアート。
難しいっていうかよくわからない。
色の重なり合いが好きだなって思うことはあっても、なかなか心にヒットしない。
その中でも、さっき壁画を描いていた人の絵はとてもよかった。
その人の絵もギャラリーにいくつかあって、それを見ていた時は楽しかったな。
絵描きのオーナーとも少しお話ししました。
ニュージーランドで一番いいギャラリーだから紹介しといて! って言ってました。はい。
案内してくれた彼も絵を描くことが好きらしい。(名前忘れちゃった…)
アパートの壁に絵を描いたから見においで! すぐ近くだから! と言われてついていくことにした。
本当にすぐそばのアパートにつき、玄関を横切り、エレベーターにのり、そこでふと気づいた。
(アパートの壁って、外壁じゃなくて自分の家の壁ってことか……!!!!!!!!!)
やってしまった。
出会って1時間足らずのおじちゃんの家にのこのこ遊びに行くなんて。
この人はいい人そうだけど、わたしは運がいいから大丈夫だと思うけど……次からはもっと気をつけなきゃなあ。
もちろん彼は本当に絵が好きなだけのいい人でした。
家に入って、日本のものが多くて驚いた。
彼の元奥さんは日本人だそうだ。息子もいて、浜松にすんでいるらしい。
なるほどね〜、それは日本人にやさしいわけだ。
壁画を見せてくれた。
精神の部分を大切にしている人なんだあ。紫が多いのは、赤と青の中間だからなんだって。対立している政治の色、赤と青。どちらにつくでもなく混ぜ合わせて受け止める紫。
絵へのこだわりが強く、たくさん話してくれた。
そして人の絵にも関心がある人で、家の中は小さなギャラリーみたい。
絵や小物がいっぱいあって楽しかった。
もうちょっといなよって引き止められたけど、夕方になったので帰ることにする。
後30分で閉まるけど図書館でちょっとでも充電したいし……と適当な言い訳をして。(もちろん本当)
ハグをして別れて、一応図書館へ。
……入ったはいいもののあと15分くらいみたいだから、結局考えた末にやめることにした。
すると後ろから声をかけられる。
さっきのおじちゃんが、Wi-Fiも充電もうちならできるからやっぱりおいでよ! って言いながらこっちにやってきた。
やさしい、本当にただやさしいだけなんだろうけどごめんなさい!!
出会ったばかりの知らないおじちゃんの家に夜行くのはちょっと怖いです!
今日の寝床はネイピアの町からすぐの駐車場。
飲み水とトイレとゴミ箱があってありがたい。海のすぐ隣だから海もきれいで嬉しい。
ネイピア、二日間くらい滞在しようかと思っていたけど、町歩きしたらもう満足しちゃったから明日は次の町に行こうかな〜
グラ子を掃除して、売るための写真を撮りました。あと一ヶ月、売れますように!!
夕暮れに合わせて丘に行こうと思っていたんだけど、歩いていくにしては遠かった。そしてこの場所も思ったよりも混んでいて、一度離れたら寝床に困りそうなので諦めました。
ちょっと残念だな〜
何はともあれおやすみなさい。