車中泊日記inニュージーランド

【北島一周】マオリ文化のイーストケープ【48日目】

ぴっかぴっかの青空。久しぶりだ、この感じ! かなり嬉しい。嬉しい気持ちのままキャンプ場を出発。こんなにいい日だし、今日はいろんなところに行きたいな〜

 

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まずはルックアウトへ。歩く道もあったけど、今日は他にも行きたいところがたくさんあるからやめておいた。海と街を眺めて、ストレッチをして、一日の始まりに向けて気持ちをととのえる。


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 いい一日になりますように!
 行く予定ではなかったんだけど、道沿いにあった看板に惹かれてよく分からないまま散歩道へ。


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 マオリ族にとって大切な場所のようだ。

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 ブッシュウォークかな? と思っていたけど、すぐに丘のようなとっても広い場所に出た。

 多分だけど、昔マオリ族の人たちが会合とかに使っていた場所らしい。暑い。見晴らしがよくてきれい。マオリの人たちにとって大切な場所、っていうことを抜きにしたらなんでもない場所だった。だけど、大切な場所だって知っているだけでちょっと気持ちが違う。ここには人の気持ちや意思があるんだっていうことを実感しながらぐるっと歩いておしまい。短かったけど、いい時間だった。

 北島は南島よりも圧倒的にマオリ族の文化を感じることができるけど、ここからは前にもましてマオリ族の文化が色濃くなってくるはず。わたしは外から来たよそ者で、それでも受け入れてもらえている。お邪魔している、文化に触れさせてもらっている、そのことに感謝しながら進んで行こう。そういうことを実感、思い返すことができた。
 それから町から外れたところにある海辺の集落へ。ブッシュウォークと明るい道、両方を楽しめるちょうどいい長さ(約45分)のループトラック! 


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夜にはグローワームも見れるみたい。そのスポットには小さな滝があってきれいだった。昼間だからグローワームは全く見れなかったんだけど、それを抜きにしてもとってもいい場所。

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きれいで、静かで、森がとってもいい。

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見晴らしもいいし、てっぺんに何故か花壇があるのも面白かった。途中、茶色い鳥が慌てて走っていったから「ついにキーウィか!!!??」と思って、頑張って泣き声を記憶しておいたけど冷静に考えてあれはウェカだな。昼間にキーウィには会えないし、鳴き声がやけにうるさかったし……ウェカに会うの久しぶりだな〜南島ではよく会ってた。

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いい場所にきました。
 一言で言うなら自然の植物園。めちゃくちゃいい散歩道でした。散歩道という表現が正しいのかわからない。いい森。いい森なんだけど、30分で回れちゃうくらい短くて、しかも周りは牧場で。牧場地帯の中になぜかポツンとある森・木々たちなんだけど、本当にきれいなんだ〜


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 ふしぎ。しかもやけに植物の種類が多くて大変。いつも見ている植物って割と同じなんだけど、ここは本当にいろんな植物が入り混じっているから頭がついていかない。これは何!? 見たことない!! ってなるし、何より視界にいろんな植物がたくさん入り込んでくるから楽しくってしょうがない。なんだここは〜〜と言うことで自然の植物園と名付けることにしました。いろいろな植物がたくさん植わっていて、程よく整備されていて、なんだか大きなドームの中にいるような気分になってくる。
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 そしてこの場所のいいところは多様な植物だけではないのです。ここもマオリ族にとって大切な場所、大きな木がいくつもあったのですが、その中でも特に大切、神聖な場所とされている木がありました。二人の守護者が横に立っているこの木。英語、読めたらなあ……辞書を使いつつなんとか読んでみたんだけど、大切な場所のようだからもっとしっかり理解したい。スマホが使い物にならないので今は諦めていますが、図書館を見つけ次第ちゃんと訳します。

 その後はイーストケープの玄関とも呼ばれているopotikiへ。ここが多分だけど最後の街っぽい。まともなお店やWi-Fiがこの先にはなさそうなので、イーストケープをめぐるための準備を整えます。そしてこのあたりから治安が悪くなってくる……とカレンやユリエさんに言われていたように、確かにちょっと治安は悪め。なんでそういうふうに感じるんだろうな〜白人が減ってマオリ族が増えてきている、ただそれだけなのに。町はゴーストタウンっぽくて、うるさい音楽が聞こえて、若者たちがたくさんいて、そういう小さないくつもの点が治安の悪さを感じさせているのかしら。
 今後の予定について考えたかったんだけど今日は日曜日で図書館もやっていない。だから銀行のWi-Fi を借りてしばらく考え、考えに考え、迷いに迷ったんだけど、ヒクランギ山に行くことに決めた。ヒクランギ山はマオリ族にとって本当に本当に大切な山。そして、地球で一番最初に朝が来る場所とも言われている場所。道のりは険しくて、片道約7時間だという。わたしに行けるんだろうか……それでもせっかくイーストケープに来たんだから、その場所に行ってみたい。不安もあるけどそういう気持ちの方が強くなっている。
 そうと決まったら山登りの準備! しばらく買い物はしない予定だったんだけど、スーパーマーケットに寄って(ここから200kmほどスーパーはない)買い出し、それからガソリンスタンドでガソリンも満タンに。ここでびっくりしたんだけど、なんとデビットカードにお金が入っていなかった。いつも使っているクレジットカードは制限で使えないし、銀行にお金はあるけど携帯電話が変わったせいで、オンライン振り込みができなくなってしまったのだ。困ったな〜……少しの現金だけが頼り。クレジットカードの支払いまではあと一週間。二ヶ月で10万円の制限、すっかり忘れていたけど結構しんどいな〜忘れてた。

 そしてお腹が空いたので、超久しぶりにチップス(ポテト)を買いました。ハーフスクープで1.6ドルくらいだったかな? やけに安くてびっくりしたんだけど、量もニュージーランドのチップスにしては少なめ。だけどそれが超うれしいです、わたし一人ではハーフスクープも食べきれないので……
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 いつもだったらここでマフィンを買うんだけど、周りにいいお店もなさそうだし最近甘いもの食べ過ぎだったのでチップスにしてみました。海でも眺めながら食べよう〜と思って海辺に行ったつもりだったんですけど、なぜか海とは関係ない橋にたどり着きました。???
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 ここもすごく良さげ。マウンテンバイクで走るのが楽しいいいトラックらしいです。もちろん歩くこともできる。
 わたしは車の中でチップスを食べながら花札アプリをしつつ、ちょっとだけ橋を眺めただけですが……

  今日はいろんなところに行ったんだけど、それでもまだ3時! 思ったより時間があるので、ちょっと予定を変更して行けるところまで行ってみることにした。とはいえここから先はものすっごい田舎道が続く。とにかくきれいな海沿いをひたすら走るだけ。
 走って、走って、走って……
 基本的には山道や海沿いをひたすら時速100kmで走り抜けるだけなのですが、その中にもいくつか見所があります。

 見所その1、たくさんのマラエ。
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 マオリ族の集会場所でもあるマラエの数が、今まで通ってきた場所と比較できないくらい多い。本当に多い。今まではポツポツあるだけだったんだけど、ここに来てからはどんな施設よりも多い気がする。多分だけど、民家の次に多いと思う。(多分……)その中でも有名なマラエがあったので写真だけ撮りました。ちょうど道路沿いだったので。この地域の人たちにとっての大切な場所。自分たちの家みたいなものなんだと思う。彫刻が本当に美しいなあ……

 見所その2、海沿いの教会。
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 キリスト教の教会なんだけど、絶妙にマオリ文化が混ざっていてとてもきれい。
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 閉まっていて中は見れなかったけど、マオリの彫刻が入っている教会は初めてみた! 波の音と一緒に長い間佇んでいる教会はもちろん今でも使われている。とてもきれいだ。
 見所その3、滝と橋。……があるはずだったんですが、すっかり通り過ぎました。看板があるかと思ったらないんだもの!!! よくよくレビューを見てみると、看板はなく私有地のフェンスを乗り越えていかなければ行けないらしい。うーーーーーん、地元の人たちのことを考えるとそれはあまりしたくないのでやめました。わたしの車旅の仕方は、できるだけ地元の人たちの生活や文化を尊重したい気持ちなので……この辺りの地域では特に。

 はい!!!
 今日は約200km走りました!! 頑張った!!!  キャンプ場まではもう少しあるけど、夕日が沈んでいくタイミングで夜ご飯にした。アシカの標識があったんだけど誰もいなかったな〜今日の夜ご飯は、昨日作った玉ねぎ炒めプラスさっき安売りしていたキャベツ&結構前に買った何かの葉物をただ炒めたものにチーズ、簡単で美味しい! やったね!

 すっかり日も落ちたころ、ようやくキャンプ場へ。セルフコンテインカーのみって書いてあったから警戒して暗くなった頃に来たんだけど、どうやら誰でも大丈夫みたい。一晩10ドルでトイレと調理用の小屋付き。広くて海が近いとってもいい場所。広く暗くて、どこに泊めたらいいのかいまいちよくわからず彷徨ってしまった。