車中泊日記inニュージーランド

【北島一周】ワイカレモアナ湖一日目・山小屋での出会い【52日目】

 ワイカレモアナ湖歩き、一日目!

 風が強すぎてよく眠れませんでした……夜中に何度も起きちゃった。
 風が怖いっていうか、明日本当に行けるのか? っていう不安で。
 そしてさらに向こう側の車が朝の7時くらいから準備し始めてバタバタバタンで、朝からしっかり起きちゃった。あの人たちもきっとワイカレモアナ湖にいくはずだよね。そんなに早く行かなければいけないトラックなのかしら、とちょっと焦ってしまう。
 起きたもののまだ時間があるので、車の中でのんびり絵を描く。
 周りに止まっていた車がみんないなくなったタイミングで、湖歩きに持っていくための準備やご飯作り。


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 チョコバーとかサンドウィッチ、果物をカバンにつめる。

 せっかくだからお弁当も作りたいな〜と思っていたので、ご飯を炊いてお弁当も作りました。たくさん歩くって時はやっぱりお米が必要だよね。
 ただ、風が強すぎていつものように車の後ろでご飯を作ることができませんでした。そのくらい風が強いの……これ歩けるのかな?
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 必要なものを色々詰めて、準備が完了しました!
 キャンプ場からスタート地点まではすぐ。

 10時にスタートです。それにしても風が強くて心配。
 だけど歩き出してすぐに森に入ってわかりました。
 たくさんの木が風を防いでくれているおかげで楽しく歩ける! やった〜!
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 風の音がきれい、木漏れ日がきれい。
 こんなに風が強い日にわざわざ歩くことが普段ないから、楽しい。
 楽しい。

 楽しい、、、、、んだけど、やばい。

 想像以上の登り坂にすぐに息が切れてしまう。
 こんなにきつい登り坂なんていつぶりだろう。
 っていうか多分、きつい山登り自体は割とこなしているんだけど、今背負っているバックパックが重すぎるんだ。いつもだったら軽いリュックか水だけだけど、今日はおそらく10kgは超えているであろうバックパックを背負っている。
 これがしんどいんだ。
 しかも今日は初日だから、水も食料も一番多い状態。一番重い状態でこの山道はしんどすぎるよ〜〜〜

しんどい気持ちと、道がきれいで嬉しい気持ちがごちゃまぜの中、ひたすら歩きます。


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 途中、山道の途中で帽子を落としたことに気づき数分戻っただけで心が折れそうだったな…… 


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  かわいいがいっぱいなのは元気出る。
 基本的には山道を歩くけれど、時々湖も見えます。きれい。風が強いのとまだちょっと曇があること以外はとてもいいところ。


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 ハットが満室だったので警戒していたけどそんなに人がいない。
 わりと早めに出発したからかなあ。途中でおばちゃんグループを抜かし、おじいちゃんと若い女の子のカップル? とすれ違っただけでした。
 おじいちゃんたちは湖歩きではなく、登ってハットで一泊して今日降りるだけの山登り隊らしい。昨日は雨がすごくて風もすごくて大変だったけど今日は風が強いだけだからいい、って言われた。今日にしてよかったな……
 山道に挫けそうになりながらも、今日一番の見所へ。
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 あっ、ここホームページで何度も見たところだ!
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 見た瞬間にわかった、きれいな場所。だけど本当に風が強くて立っていられない。


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 たくさん写真を撮って、さっさと退散しました。落ちたら洒落にならないもの。
 そこからまだまだ続く山登り。ひたすら登って、登って、登って……階段が見えました。一気に登る感じ、もうすぐ到着かな? とはいえ時計を見るとまだ3時間。4〜6時間って書いてあったからな……まだっぽい。
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 と思ったら到着しました。あれ???? 

 しかも誰もいない。??? そりゃそうだ、まだ13時だもの! 想像以上に早く着いてしまった。しんどすぎてつい早歩きになってしまったみたい。ペース配分できてなさすぎだったなあ、明日筋肉痛になるのかしら。

 とにかくこの広いハットを一人占めできるのは幸せ。汗でびしょびしょの服を着替えて、洗って干して、お昼ご飯を食べます。朝作ってきたお弁当!


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 シャケ缶を買って炒めたものを乗せてきました。美味しい〜

 ご飯を食べ終わってもまだ14時。
 暇すぎる。どうしよう。
 アルゼンチンからきたワーホリの男の子がやってきて、少しだけおしゃべりした。今日一泊することは決めてるんだけど、あとはノープランだからテントを持ってきたらしい。自由だな〜 男の子、というか三十歳くらいの人だった。
 フレンドリーではあるんだけど、ちょっと微妙な雰囲気を感じたので話もそこそこに切り上げる。
 iPadは充電がもったいないからあまり使いたくないし、でも本を読みたい気分でもないし……
 一応持ってきておいたメモ帳にお絵かきをしたり、雑談みたいな手紙を書いてみたり。そうこうしているとちらほら人が増えてきた。
 15時になる頃にはハットは人でいっぱいに……さっきまでの快適さは何処へやら。若者グループ1と若者グループ2、それからおばちゃんグループに韓国人の登山グループでしっちゃかめっちゃかのハットになってしまった。
 あまりの盛り上がりに居辛さがMAXになったので寝袋にこもります……

 ダウンロードしてきておいた動画を見て、またお絵かきをして、それからどうしようかなあ……と思っていたら、隣にカップルがやってきた。「ここ空いてる?」って。
 三枚マットレス×三段ベッドが二つある部屋が二つある(つまり36バンク)割と大きなハットだったんだけど、やっぱり今日満席なんだなあ。
 「空いてるよ〜」というとそこに入ってきた。あまりフレンドリーではなさそうなので挨拶だけしてまた自分の時間に戻る。

 ところがしばらくすると今度は韓国人のおばちゃんがやってきて「ここ空いてる?」って。
 いやいや、ここ3マットレスで、もうすでに3人いるじゃん! って思ったんだけど、「私たち二人で一緒に寝るからいいよ」ってカップルが譲ってあげていた。
 やさしいじゃん……フレンドリーじゃないって思っていてごめんね。(優しさとフレンドリーは関係ないね)
 ところがなぜかおばちゃんはなかなか入ってこず、他の仲間と相変わらず話し合いを続けている。
 韓国語だったから分からないけど、グループの中に旦那さんがいるのかな?
 一緒に寝たいのかなんなのかわからないけど、こっちをちらちら見たり、二段目で我慢するかどうするかとか話していて、もう〜〜〜〜〜〜〜!!!! 
 どうやら私がいた一番下の一段目は人気の場所らしい。確かに、みんなバックパック重いから上のほうに行きたくないよね。おばちゃんたちは特に。
 私は上でも全然構わないので、ここどうぞ〜って上に移動した。
 なんて優しいんだ! って言われたけど、あんなにチラチラされたらね……

 二段目には中国の男の子がすでにいたので、一番上の三段目までいくか〜と思ったんだけど「いやいや三段目なんて高すぎる、二段目で寝なよ!」とおばちゃんに無理やり二段目に押し込まれて私は中国人の男の子の隣で眠ることになった。自由にさせてくれ……
 でもその男の子、とてもフレンドリーだった。私と一緒で一人みたい。そしてめちゃくちゃ話しかけてくるいい子だったのでよかった〜
 すごく話しかけてくれるうえに、私の英語を気にしないで話してくれる。それが嬉しくてたくさん話した。オークランド空間デザイナーをやっているらしい。
 夕日を見にいくから一緒に行こうよ、って言われた。……こんなに曇っているのに? 見えないと思うから流石に断った。

 キッチン&リビングの方では宴会が始まっているのか? というくらいのにぎやかさ。さっさと歯磨きをして寝てしまおう。
 中国人の男の子、豪くんは夕日を見に行ったので、私は歯磨き。うがいをしにいくタイミングで外に出たら豪くんがまだいて、また話しかけられた。
 めちゃくちゃ喋るじゃん。
 今敏が好きらしく、その話や映画の話やいろいろしてくれた。

 しばらく話してから寝室に戻ると、さっきの(フレンドリーじゃないけどやさしい)カップルに話しかけられた。
 彼らはリトアニアから来たワーホリ 組で、私より五歳くらい上のアグネスとベン(リトアニア語の本名は難しすぎた)。
 この先にあるヘイスティングというところでしばらく働いていて、最近車を手に入れて北島一周をはじめたんだって。
 この周りのことに詳しいみたいで、いい場所をいくつか教えてくれた。
 そして何より彼らが教えてくれた最重要情報は「ワーホリビザが伸びるかもしれない」という話題。
 私はちょうど昨日ビザ管理局から「あなたのビザもうすぐ切れるからね〜〜覚えててね〜」というメールを受け取ったばかりだったんだけど、彼らがいうにはビザが半年のびる記事が一昨日あたりに出始めていたそうだ。
 アグネスはすごく親身になって私のメールを読み、いやでも絶対ビザは伸びるから飛行機は取らない方がいい、電波のあるところに着いたらすぐにその記事を送ってあげるから! と約束してくれた。優しい。しかもフレンドリーだ。
 普通にいいカップルだった。

 キッチンから戻って来た豪くんも加えて四人で少しお話しして、暗くなってきたら就寝。
 ものすごく疲れているわけではなかったけど、寝袋に入ってじっとしていたら眠れた。
 明日は風が止んでいるといいな~